秋はホクホクのかぼちゃが美味しい季節。煮ても焼いてもデザートにしても最高。大好きな野菜のひとつです。かぼちゃのスゴいところは美味しいだけじゃなく、栄養もたくさんあるところ。そんなかぼちゃについて調べてみました。
かぼちゃってどんな野菜?
かぼちゃはウリ科のつる性植物。日本では主に「日本かぼちゃ」「西洋かぼちゃ」「ペポかぼちゃ」の3種類が栽培されています。スーパーなどでよく見かけるものは「西洋かぼちゃ」が多いようです。
旬は夏と秋~冬にかけての2回あります。但し夏のかぼちゃは水分が多くあっさりしています。秋~冬にじっくり熟したものは水分が抜けて甘みが強くなります。
「日本かぼちゃ」は、1541年に豊後の国(現在の大分県)に漂着したポルトガル船によって伝わったと言われています。カンボジアから来たものだと伝わったため、その名が「カボチャ」となったとか。「西洋かぼちゃ」は幕末にアメリカから伝わって、北海道を中心に盛んに栽培されるようになりました。
「日本かぼちゃ」は凹凸があり濃いい緑色の皮で、ねっとりとした食感ですが、「西洋かぼちゃ」は丸み帯びた形で、ホクホクとした食感で強い甘みが特徴です。
一方、「ペポかぼちゃ」はハロウィンなどでよく見かける皮までオレンジ色のもの。両手で抱えるほど大きなものから小ぶりでしずく型のものまで、さまざまな種類があります。
ナスや胡瓜の仲間だと思われがちなズッキーニも、実はれっきとしたかぼちゃ。この「ペポかぼちゃの」仲間なのです。
かぼちゃの栄養素
かぼちゃは豊富なビタミン・ミネラルを含んでいる野菜の優等生。ビタミンCやビタミンEを多く含んでいますが、さらにβカロテンも豊富に含んでいます。
βカロテンは身体の中に入るとビタミンAに変わるため、これによって三大抗酸化ビタミンと呼ばれている「ビタミンエース(A・C・E)」が揃うことに。また、食物繊維やカリウムも多く含まれます。
それらの栄養素にはどんな効能があるのでしょうか。
βカロテン
かぼちゃのオレンジ色は、緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイドの色。カロテノイドには、βカロテンが豊富に含まれています。βカロテンは目の神経伝達物質が使用する栄養素なので、目の働きを助けます。
前述の通り、βカロテンは身体の中でビタミンAに変化します。ビタミンAは新陳代謝を助け、喉・鼻・腸などの粘膜を強化することで免疫力を高めてくれる栄養素です。
調理の際に捨ててしまいがちですが、ワタや皮には果肉の2~3倍のβカロテンが含まれています。出来れば一緒に摂るようにすると良いでしょう。
ビタミンC
果物に豊富に含まれる印象ですが、実は野菜にも多く含まれている栄養素です。なかでもかぼちゃはビタミンCの含有量の多い野菜。冬に食べると風邪などの感染症予防にもなります。冬至にはかぼちゃを食べる習慣がありますが、昔から経験的に知られている効果なのですね。
抗酸化作用のあるビタミンCは、シミ対策やアンチエイジングにもおすすめです。
ビタミンE
やはり抗酸化作用のあるビタミンE。若返りビタミンと言われ、動脈硬化や生活習慣病対策にも効果的。血行をよくするので冷え性改善の効果も期待できます。
かぼちゃ100gには、1日に必要な摂取量の約半分が含まれています。
食物繊維
かぼちゃは食物繊維が多い食材としても知られています。日常的に摂ることで腸内環境を整えます。βカロテン同様にワタや種にも食物繊維が豊富に含まれています。ワタは甘みが強いので、一緒に調理すると良いでしょう。
カリウム
余計な塩分を身体の外に出す働きがあるカリウム。高血圧やむくみ対策にも摂りたい栄養素です。
カリウムは水に溶けやすいので茹でない方が良いと言われますが、かぼちゃに含まれるカリウムは茹でても大きく減少しません。定番の煮物でもたくさん摂取することができます。
さいごに
かぼちゃを選ぶときに重視したいのはその色。βカロテンを表す果肉のオレンジが濃くて、ワタが乾いてなく瑞々しいものを選びましょう。
これひとつで豊富に栄養が摂れるかぼちゃ。かぼちゃを使った料理のレシピもバラエティーに富んでいて飽きずに楽しめそうなので、これからの季節にはたくさん摂りたいと思います。