アニメ。
この言葉が、日本を象徴する様になって、
どれほどになるでしょう。
私の幼い頃は、アニメは子供の玩具。
大人が興味を持つものではないという考えが、
まだまだ主流でした。
それが、今はどうでしょう。
アニメは日本文化の象徴となり、
海外からも、賞賛を受けています。
私の幼い頃には、考えられない事でした。
ちなみに、私もアニメは大好きです。
何しろ、昔撮り貯めたビデオテープが大事で、
DVDレコーダーの横に、
今だにビデオデッキを設置してるくらいです。
昔の様に、欠かさず見る事こそなくなれど、
それでも気になる作品は、
それとなく、チェックしています。
例え、見ていない作品でも、
ニュースや報道で話題に上がると、
嬉しく感じます。
特に、海外ニュース等ではよく、
外国の方々が、日本のアニメ作品を、
心から楽しんでいる様子が、報道されます。
そんな様子を見ていると、
本当に誇りに思います。
それにしても、日本のアニメは、
なぜこれほどまでに、
海外で人気を博するのでしょうか？
海外でも、
その国独自の、アニメを制作しています。
けれど、ディズニーアニメ等、
一部の大御所を除いて、
あまり話題になる事はない様に思えます。
そうなると、気になるのは、
日本のアニメが持つ魅力の秘密。
海外の人々を魅了する、その文化的パワーは、
どこにあるのか。
アニメ好きとしては、実に気になる所。
さっそく、調べてみる事にしました。
日本のアニメと海外のアニメ
その理由は、至極簡単な様です。
それはズバリ、「質が高い」から。
外国の方が日本のアニメを見ると、
多くの人が、「映画の様だ」と言うそうです。
日本のアニメは、
構図やカット割りが大胆であり、
ストーリーも、スケールが大きいものです。
ジャンルも既成の概念に囚われないため、
作品の幅が広く、視聴者を選びません。
対して、アメコミに代表される欧米の作品は、
勧善懲悪のヒーロー物等が多数を占め、
多様性に欠ける所があります。
日本のアニメの様に、取り扱うテーマが広く、
ほぼあらゆるジャンルが扱われる作品は、
非常に新鮮味に溢れているのです。
また、他のジャンルにおいても、
外国の場合は、皮肉や、ジョークを扱った、
風刺画の様な物で、一話完結ものが多いです。
日本の様に、一つのテーマを発展させ、
壮大なストーリーを造り上げる作品は、
多くありません。
海外の方にとって、日本のアニメは、
まさにアニメと言う形をとった、
大作映画なのです。
さらに、日本のアニメには、
もう一つの魅力があります。
それは、多種多様に及ぶ、
魅力的なキャラクターです。
欧米のキャラクターは、
原作の作風の偏りにそって、どうしても、
似通ったイメージのものになりがちです。
しかし、日本のアニメキャラクターは、
その概念を容易に打ち破ります。
常人離れした超人から、普通の少年までを、
貪欲に取り込んで生み出される、
無限とも言えるほどに、多彩なキャラクター。
それが、型枠にはまったキャラクター像に、
食傷気味になった人々を魅了するのです。
海外で頻繁に楽しまれる、コスプレ等は、
その良い例と言えるでしょう。
元より、ハロウィン等でお馴染みの様に、
衣装で楽しむ事を好む国民性。
そう言った、古来の風習に馴染む所も、
日本のアニメが、
海外で好まれる理由なのではないでしょうか。
文化としてのアニメ
アニメを一つの文化として見た時、
日本の根幹を作ったのは、
手塚治虫さんの存在だと思われます。
手塚さんは、後進に映画、文学、芸術等の、
一級品に多く触れる様に、
アドバイスしていたと言います。
その姿勢も、現在のこの分野の発展に、
大きな影響を与えたものと思います。
ただ単に、先人の模倣に終わるのではなく、
それを元にして、創造・昇華する事に、
特化する形へと成長させていったのです。
この様に、一見関連性のない文化を取り込み、
自国の文化の中で発展させるのと言うのは、
日本人の特性とも言えるでしょう。
昔から、中国や朝鮮等、諸外国から伝わる、
文化や技術を学び取り入れ、独自のものへと、
昇華させるのは日本人のお家芸でした。
常に、視線を外に向ける。
それが、日本文化の可能性を、
広げてきたのだと思います。
一つのアニメを、造り上げるにあたって、
普段の生活の中にヒントを見いだし、
発展させる術を、日本人は持っているのです。
そして、受け手の側もそう言ったものを、
受け入れる柔軟さを持っている事。
それが、アニメを文化として結実させる事に、
つながっていったのでしょう。
かつて日本の浮世絵が、その斬新な作風で、
ゴッホやモネと言った海外の芸術家達の、
心を動かしました。
それと同じ事が、アニメという媒体をもって、
今も起き続けているのではないでしょうか。
まとめ
日本の、無限とも言える世界を持つアニメは、
海外の方達にとって、
新鮮な驚きと喜びを与えます。
日本のアニメが海外で評価されるのは、
既存のものにはない感動が、
そこにはあるからだと思われます。
