いつの間にか定着してしまった花粉症。その季節が来て、恐れおののいている“大正琴仲間”の琴美さんです。
琴美さん「そろそろ花粉が飛び交ってるって感じ。嫌だな、この季節になると頭痛でいつも悩まされるんだから!」
私「花粉症って鼻・目・喉に辛い症状じゃなかったかしら?頭痛ってあまり聞かないけど、どういうことなの。」
琴美さん「体質なのかしら?私、病院嫌いだからいつも薬は市販薬で通しているのよね。だから何で頭が痛くなるのか、良くわからないのよ。」
察するところ、鼻炎症状だけでもとっても辛そうなのに、頭痛までとなると生活にも影響しますよね。そんなちょっと頼りなげな琴美さんを思って、何か良いお薬がないかどうか?二人で調べてみることにしましたよ。
花粉症が引き起こす頭痛とは?
花粉症と頭痛の関連記事って案外ありません。ある研究論文の記事の抜粋の範囲では
- 直接的な原因があるかどうかは現在のところ不明
- しかし偏頭痛や頭痛は花粉症に何かしら関連がありそうだ
- ただし花粉症よる頭痛には通常の鎮痛剤では効きにくい
と言う訳で、研究論文でも但し書きが多く、断定するまでには解明されていないみたいなんですね。
ところで人間は花粉によってアレルギー反応を起こすと、免疫細胞からヒスタミンとロイコトリエンという化学物質が放出されるそうです。放出されたこの物質が、血管拡張や炎症反応に関わっているのではないかという検証があるようなのです。
その血管拡張によって起こる症状が鼻詰まりであったりするのですが、このような刺激を受けることによって頭痛が起こるのではないか、と考えられるというのです。なのでこの場合片頭痛で使われる薬は、血管を拡張から収縮させて痛みを緩和する薬が望ましいということのようなのです。
そのため、この化学物質が原因で起こる作用を抑えるためには、抗ヒスタミン薬や抗ロイコトリエン薬配合の薬が好ましいということなのです。
ところが、市販薬で配合されているのは抗ヒスタミン薬に限られ、抗ロイコトリエン薬は市販薬の適用外として扱われているお薬だというのです。
効果的な市販薬とは?
花粉症の市販薬にはさまざまな成分のものがあるみたいです。そのうち飲み薬で一般的なのは抗ヒスタミン薬で、第1世代と第2世代があるとのことですが、皆さんは知っていましたか?
薬を購入する際、この違いを理解していない人が多いと言います。その違いを記してみますね。
第1世代抗ヒスタミンとは・・鼻水、鼻詰まり、くしゃみ対策。ヒスタミンをブロックし効き目が良いが、眠気や口の渇きという副作用が出ることもある。効き目第一を優先させたいという場合、副作用を理解して服用すること。
第2世代抗ヒスタミンとは・・対策は第1世代抗ヒスタミンと同じだが、症状が軽いうちに服用すると効果があり、副作用が出にくいものが多い。現在、病院の処方薬だったものを薬局でも購入できるようになった「スイッチOTC医薬品」が多く、花粉症対策の主流になってきつつある。
花粉症からくる頭痛!考えられるこんな原因
- 鼻づまり・・鼻づまりでうまく呼吸ができず、脳内の血流が滞る軽い酸欠状態
- くしゃみ・・くしゃみを繰り返すうちに首や肩の筋肉が緊張、首や肩のコリ
- 睡眠不足・・痒みや息苦しさで熟睡できない等、睡眠不足や疲労によるストレス
上記の症状がアレルギー反応を引き起こし、鼻炎症状が出た結果、頭痛を引き起こしてしまっているのです。ですから、こうなる前に予防することと、鼻炎症状そのものを抑えることが一番大切だということです。
花粉症の経験者が病院へ行かない理由は?
花粉症の経験者を対象にアンケート調査をした結果、約4割の人が病院に行かないと答えたそうです。参考のために挙げておきますね。
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- 1位 我慢できる程度だから
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- 2位 面倒だから
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- 3位 病院に行っても完治するわけではないから
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- 4位 市販薬で十分だと思うから
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- 5位 毎年のことで病気ではないと思うから
自己判断の薬選びは危険!気軽に薬局に行って相談!
忙しくて病院に行けないとか、市販薬があるからと思われている人も闇雲に選ぶのではなく薬局の薬剤師さんに相談してみるのも良いですね。花粉症を“病気でないから”と自己判断で市販薬を服用するには危険な場合もあるんですね。
例えば、今現在ほかの病気で薬を飲んでいるとか、体質や以前患った病気から注意をしなければならないことがあるからです。薬局では処方箋による調剤に限らず、ご本人の今の症状や生活習慣に合わせた市販薬を選ぶように、キチンと対応してもらえそうですよ。
まとめ
花粉症が頭痛を引き起こすかどうかはハッキリと検証されていないみたいですが、どうやら関係はありそうだということまでは判っているようです。
琴美「市販薬を選ぶときは私の場合、花粉症の鼻詰まりと頭痛には抗ヒスタミン薬と血管収縮薬が配合された薬を選ぶと言うことね。」
私「そうそう、私も抗ヒスタミン薬に、第1世代と第2世代があるなんて知らなかったし、どちらの薬が自分の症状に適合するか、考えるのにとっても参考になったわ。」
頭痛は起こってから対処するより、まずは花粉症の治療を積極的に行うことが大切だということが、良くわかりましたね。