ネズミと猫といえば…おっちょこちょいの猫がネズミを追い回し、賢いネズミがちょこまか逃げる、あのドタバタアニメを思い浮かべます。
でも、最近はTV等でいろんな違う種類の動物が仲良くしているのを紹介している時があります。もちろん、その中にはネズミ(ハムスターやラット)と猫が仲良くしているものもありました。
そういえば、猫はネズミを追いかけまわしているイメージはどこから来るのでしょうか?ドタバタアニメだけではないような気がして、調べてみることにしました。
猫がネズミを追いかけるワケ
あのドタバタアニメ以外に、猫がネズミを追いかける理由。私が一番最初に思い付いたのは、「十二支のおはなし」でした。
十二支を決める競争の日を忘れた猫がネズミに聞いたところ、ネズミが嘘を教えたために競争に参加できず、猫はネズミを恨んでいる。というものです。
ということは、日本では昔から、猫はネズミを追いかけるものだとされてきたということですよね。
昔の人も猫はネズミを追いかけるものだと思っていたという事は、どこかに根拠があるのでは?と調べを進めていくと、そもそもの原因は猫にあるという事が分かってきました。
猫の狩猟本能
猫がネズミを追いかける理由…それはズバリ!「猫の狩猟本能」です。
猫はネズミが嫌いなのではありません。目の前をちょろちょろ動くものを見ると、追いかけずにはいられないんです。
「獲物」として認識する大きさが、ちょうどネズミくらいなのだそうですよ。
猫はまず、何かが動く音にすばやく反応し、その音が猫の探索欲を刺激。そしてその音源が獲物と分かれば狩りの行動に移ります。
ネズミは猫にとって捕まえやすい大きさなので、獲物として認識されやすいのです。ただ、ネズミが逃げずに向かってきた時に猫の方が逃げることがあるように、相手の動きも獲物かどうかの判断要素なんだそうです。
その様子を見た人間が、ネズミ退治には猫を飼うのがいいとして、結果的に猫はネズミが嫌いということになったのかもしれませんね。
仲良くなれるメカニズム
では、どうしてネズミや猫が仲良しの映像がたくさんTVなどで紹介されているのでしょうか?猫の本能からすれば考えにくいですよね。
猫は野生の頃、細かく動く小さい動物をを獲物にしてきました。ペットとして飼っている猫の本能がいつ目覚めるか分からない以上、一緒に飼うという事はとても難しい事のように思えます。
そう、急にというのは難しいんです。猫が他の小動物と仲良くできるのは,子猫の頃からの経験があるからと言えます。
猫は生後2週間から6週間の間に他の生き物との関わりを学習し、社会性を身につけます。
普段は生き方を学ぶために母猫や兄弟猫と過ごしますが、この時期に他の動物と触れ合うことによって、他の動物にも愛情を持つようになり、体が触れ合う事も気にせず行動するようになります。
人の手で育った子猫は、野良猫に比べて人を怖がりません。慣れたという経験や、自分で大丈夫と認識したものには、愛情を示したり触れ合ったりすることが出来ます。
この時期に他の動物と仲良くなれると学習した猫は、大きくなって成長してからも他の動物を受け入れることが出来るようになります。
大人になってから他の動物と生活するようになって仲良し、という場合もあるようですが、それは猫の気質や性格が大きく関係しているそうですよ。
他にも、哺乳類には共感の能力があるのではないかというものや、猫は群れないので、猫という種の結びつきより、個体それぞれの関係を重視するのではないかという説もあります。
猫は、人間の家族の中で、誰が優しくしてくれるかなどを理解して、接し方を変えているようです。そうなると、猫同士というよりも、個々を判断して仲良くなっているともいえるんですね。
まとめ
猫の生態を調べることによって、猫がなぜネズミを追いかけるのか、猫には狩猟本能がありながらなぜネズミをはじめとする他の動物と仲良くなれるのかが分かりました!
猫は私が思っているよりも遥に賢くて、愛情深い動物だったんですね。あのドタバタアニメの「仲良くケンカ」もあながち嘘ではなかったんだと感じました(笑)
猫にも本能があるので、子猫の頃から一緒に過ごしていても必ずしも仲良くできるわけではないとのこと。人間のエゴで無理やり仲良くさせようとしない方がいいですね。