社会人になると、言葉使いにも気を使わないと
恥ずかしい思いをすることがあります。
社会人としての基本的なマナーなどは、
周りに指摘もされることも減りますから。
気付かずに間違ったままでいて、それが
その人の常識、と思われてしまうことも。
知らない、ということは、怖い・・・!
それはそうと、実は、言葉使いの絡みで、最近
気になりすぎて、困ることがあるんです。
同じ課に、新しく配属になった後輩の
電話の対応について、モヤモヤしています。
敬語の使い方が、間違っているんです。
言わないままでいるのは、彼女のためには
ならないですよね。
明日こそ、言おう!
そのためにも、電話対応での敬語の使い方を
自分でもしっかり確認してみましたよ。
敬語の基本
敬語には、いくつかの種類があります。
正しく理解できていないと、混同しがちです。
改めておさらいしていきましょうね。
- 尊敬語
目上の人に使う。
相手を、自分より高い位置にして表現する。
目上の人の動作を表す言葉。 - 謙譲語
目上の人に使う。
自分を控えめに表現し、相手を立てる。
目上の人に対して、自分の動作を表す言葉。 - 丁寧語
相手に対して、丁寧に表現する言葉。
自分から相手に述べる言葉。
どんな相手にも使える。
敬語の使い訳のコツ
電話対応でもよく使う「言う」「来る」という
言葉を例にしてみましょうね。
- 尊敬語
(相手の動作に対して表現する)
言う:おっしゃる・言われる
行く:いらっしゃる・おいでになる・見える - 謙譲語
(自分の動作を下げて述べる)
言う:申し上げる
行く:うかがう - 丁寧語
(相手に対して丁寧に述べる)
言う:申し上げます
行く:参ります
と、いう使い分けになりますよ。
しかし、いざ電話となると、尊敬語や謙譲語の
区別がつかなくなってしまいがちですよね。
私も、自信がない時がありますから。
電話の対応で、敬語の使い間違いって、結構
あるんですよね。
周りの人も使っているので、間違っていないと
思っていても、実は違うこともあります。
では、間違えやすい敬語の言い回しを
場面別に紹介していきますね。
シーン別!敬語での言い回し
電話をかける時、受ける時にも、それぞれ
言い回しで間違えやすいものがあります。
しかし、その前に、敬語での対応時によく使う
基本的な言い回しがあります。
私にも、覚えていて身を助けられたことが
何度もあるワードです。
基本中の基本ですが、覚えておくと電話での
受け答えで、いい印象を与えられますよ。
- おはようございます。
- お世話になっております。
- お疲れ様です。
- ありがとうございます。
- 恐れ入ります。
- 失礼いたします。
- かしこまりました。
- 申し訳ございません。
これらは、電話での受け答えでは、必ずと言って
いいほど出てくる言葉です。
覚えて積極的に使いましょうね。
それでは、シーン別に、敬語での電話対応を
詳しく見ていきましょうね。
今回は、普通の言い回しから、敬語に変えて
紹介していきます。
電話をかける時
- 「もしもし、○○社の佐藤です。田中さんは
おられますか?」
→「いつもお世話になっております。○○社の
佐藤と申します。恐れ入りますが、田中さんは
いらっしゃいますでしょうか?」
「おられます」って、よく使いますよね。
でも、実は間違いなんですよ。
「おる」とは、「いる」の謙譲語なんです。
つまり、自分の動作を下げて表す言葉なので
相手に対して使うのは、おかしいですよね。
元々、謙譲語に「~れる・られる」を付けても
尊敬語にはなりません。 - 「少々お待ちください。」と言われ、「はい。」
との受け答えの場合。
→「はい、恐れ入ります。」
相手が不在の場合、「いつ戻りますか?」
→「何時ごろのお戻りのご予定でしょうか?」
先ほどの基本の言い回しを使って、より丁寧な
物腰で受け答えすると、いいですね。
電話を受ける時
「○○社の鈴木と申します。恐れ入りますが、
佐々木さんはいらっしゃいますでしょうか?」
との電話に対して、
「いつも、お世話になっております。
鈴木様でございますね。
佐々木ですか、少々お待ちください。」
→「いつもお世話になっております。
鈴木様でいらっしゃいますね。
「佐々木なら、ただいまおります。
すぐに呼んでまいりますので、1、2分ほど
お待ちいただけますか。」
相手の名前に対して、「~でございますね。」
とは使いません。
例えば相手に「青木部長はいらっしゃいますか?」
などと聞かれた際に「青木でございますね。」
と、自分の名前や身内に対して使いますよ。
また、取次などでお待ちいただく相手への
気遣いとして、「少々お待ちください」だけでなく
待ち時間を言っておくと、丁寧に感じますね。
まとめ
実は、私の後輩は、電話対応で誰彼構わず
「ご苦労様です。」を連発するんです。
「ご苦労様です。」は、敬語のつもりで
使っている言葉ですが、とんでもない。
ものすごい上から目線の言葉なんですよ。
ちなみに「大名言葉」とよばれています。
上司から部下に「ご苦労様。」と、使うのが
正しいのです。
相手をねぎらう時は、「お疲れ様です。」
としましょうね。
明日、必ず教えないと!
少しドキドキしますが、彼女のためですからね。