先日のことです。近所の人と道ですれ違ったのでご挨拶をしようとすると、なにやら深刻な顔で話しかけてきました。
Aさん「最近この辺で泥棒の被害にあったお宅が何件かあるそうよ。玄関の引き戸の鍵がピッキングされていたり、鍵の内側にあるつまみ、あれなんだっけ名前?」
私「サムターンですね。」
Aさん「そうそう、あのサムターンを工具を使って回転させて侵入されたケースもあるらしいわよ。家も玄関は引き戸タイプだから心配だわ。防犯対策をしなくちゃ。でもどうしたらいいかわからなくて困っているの。」
私「それは心配ですね。家の玄関も引き戸なので早速防犯対策を考えてみます。」
とはいったものの、誰に相談してよいかわからず、自治会で防犯対策委員をしている方に聞くことにしました。
玄関引き戸の防犯対策とは?
Bさんは、地区の防犯協会に所属しており、警察とも連携をとって対策にあたっている方です。家にきてくれたので、近所のAさんも呼んでお話を聞かせてもらいました。
Bさん「玄関に引き戸を使うと開口部が広く取れるため、採光や風通しが良いというメリットがある反面、空き巣犯に侵入されやすいというデメリットがあります。そのためには鍵の確実な施錠を含め、しっかりとした防犯対策が必要です。」
Bさんは特に注意したい防犯ポイントを5つあげてくれました。
防犯対策の5つのポイント
- 鍵をディンプル錠にする
- サムターン対策
- ガラス強化
- センサーライト
- 空き巣に狙われにくい家にする
特殊な工具を簡単に差し込み、鍵を開けてしまうピッキングという手段があります。ピッキングは大きな音がしないことや、解錠がしやすいことから空き巣の手口としてよく使われる方法です。
ピッキング対策としては、普通の鍵より構造が複雑なディンプル錠を使う方法が有効です。ディンプル錠はピッキングに時間がかかるため、犯人が諦めて逃走すると言われており、防犯対策の一つとしてかなり有効と言えます。
サムターンに特殊な工具をいれてサムターンを回して侵入するタイプの犯罪が増えています。特に引き戸の場合、扉と扉の間に空間が出来てしまうため、サムターン回しの被害にあう危険性がありサムターン対策は必須です。
たとえばサムターンにカバーをかける、サムターンに鍵をかけるなどのほか、とりはずせるタイプのサムターンを使う方法もあります。
防犯対策の要は鍵だけではありません。採光や風通しを良くするため引き戸にガラスを採用している家も多く、その場合ガラス破りの被害にあう可能性があります。
平成29年の警視庁の侵入犯のおよそ4割がガラス破りという報告があることからも、ガラスを破られないように防犯対策が必要です。強度と柔軟性に優れた破壊されにくいガラスを利用するのも防犯対策になります。
夜間侵入する犯人の防犯対策として、人が通るとセンサーが感知するセンサーライトを使う方法もあります。犯人は人目を忍んで忍び込もうとしてるため、突然灯りがついたことでびっくりして逃げることが考えられます。
空き巣は事前に下見をしている可能性があります。たとえば郵便物がたまっている家や、窓が開いている家などは狙われやすいので要注意です。
また夜遅くまで洗濯物が干しっぱなし、雨がふっても洗濯物が干してあるなどの場合も狙われやすくなります。玄関だけでなく、家の周囲を見渡して防犯対策ができているかしっかり調べる事が大切です。
その他防犯カメラやドアにアラームを取り付けるなど複数の防犯対策を組み合わせて使うことでさらに効果を高める事が期待できます。
まとめ
Cさんの話を聞いて、とても参考になりました。うちの玄関引き戸はガラスが多いので、さっそく対策が必要です。また、サムターン回しにあわないようにその対策も考えなければなりません。
洗濯物を干したまま長時間出かけてしまうこともあるのでそれも注意が必要です。Bさんも鍵を早速ディンプル錠に取り換えると言っていました。被害に遭ってからでは遅いので対策を急ぎたいと思っています。