犬を庭で放し飼いにしている!その場合散歩は必要ない?

知りたい事

我が家のお隣さんは、犬を庭に放し飼いにしています。柴犬の雄で10歳、人間だと中年のおじさんとのことですが、散歩に連れて行っている気配があまりないんです。

お隣さん曰く、仲良しの犬がしょっちゅう遊びに来るし、元気に庭を走りまわるから、そんなに散歩に連れて行かなくても放し飼いで大丈夫、とのことなのです。確かに、庭は広いのでおじさん犬が走り回れば、結構な運動量にはなると思います。

ただ、毎日同じ景色ばかりで、犬も飽きないのかなぁ?とふと思うことがあるんです。私は時々ジョギングをするんですが、人間も、トラックフィールドを何周も走るより、外の景色を見ながらジョギングする方が楽しいですもんね。

お節介ながら、犬を庭で放し飼いにしていたら散歩は不要かどうか、調べてみました。

犬にとっての散歩とは?

犬にとっての散歩には、ただ歩くだけでなく、実はきちんとした意味があるんです。主に言われている、4つの散歩の意味を詳しく調べていくと興味深い事もありましたよ。

運動不足を防ぐ

まずは、純粋に運動不足を防ぐ、という意味が散歩にはあります。いくら犬を庭に放し飼いにしているからと言っても、その運動量にはやはり限界があります。

小型犬の場合、といっても庭で放し飼いはしないでしょうが、室内で放し飼いにしていれば、散歩の回数が少なくても運動量は足りているので、特に問題はありません

ただ、それ以上、中型犬以上の大きさの犬になるとやはり庭で走りまわっていると言っても、それでは運動した、とは言えません。

運動不足がたまると、筋力が衰え健康に影響を与えることが心配されますが、それ以上に心配なのが、ストレスがたまる事です。

ストレスがたまると、犬は無駄に吠えると言われています。運動不足と無駄吠えを防ぐためにも、ある程度の散歩は必要です。

社会性を身につける

散歩に連れていくことによって、犬は外の世界に触れることができます。そこで色んな刺激を受け、社会性を身につける事ができます。

もし、散歩にあまり連れて行かないと、自分の庭、つまり自分の領域だけしか知らない犬として育ってしまうので、神経質や臆病な性格になってしまいます。

いくら仲良しの犬が遊びに来ると言っても、自分の領域を出ないことには、犬としての社会性は身に付かないようです。

好奇心を刺激する

犬は外に出る事で、好奇心が刺激され脳が活性化されます。

逆に、ずっと庭にいると脳が刺激を感じにくくなり、子犬の場合、脳の活性化が抑制され成長が促されなくなってしまいます

老犬の場合、刺激を感じにくくなると、人間でいう認知症のような症状が現れたり、またその症状が進んだりしてしまいます。

時々、ケージやバギーに入れられたり乗せられたりして散歩をしている犬を見かける事はありませんか?歩けない子犬や老犬は、それでも充分な刺激になるので、外に連れ出してあげましょう。

飼い主とのコミュニケーション

実はこれがとても大事な役割を果たしている、と言っても過言ではないかもしれません。飼い主ではない人と散歩に行っても、犬にとっては確かに運動にはなっているでしょう。

ただ、それはあくまでも単純な運動であって犬にとっては、嬉しい事でもなんでもないのです。人間が普通に散歩するのと違って、犬は飼い主と散歩する事を望んでいます。

その証拠に、飼い主と散歩している時の犬は尻尾をよく振っている事が多いですよね。

犬も嬉しい事が多いと、やはりストレス解消になり、無駄吠えが減ったり、好奇心が刺激されたりといい事尽くしです。是非、飼い主と散歩に行くことをお勧めします。

庭に放し飼いする時の注意点

庭に犬を放し飼いにしている家庭を見かけますが、実は条例で、庭で飼う時もつないでおく事を定めている、自治体もあります。

一例を紹介しますね。

神奈川県愛甲郡愛川町

犬は散歩するとき、庭に居るときでも必ずつないで飼いましょう。放し飼いをすると交通事故にあったり、病気をうつされたりするだけでなく、他人の庭でフンをしたり、人を咬むなど周囲の人たちに迷惑をかけるもとになります。

実はこの条例は、平成14年に環境省から告示された家庭動物等の飼養及び保管に関する基準の中の、『犬の飼養及び保管に関する基準』に基づいているんです。

その基準によると、

犬の所有者等は、さく等で囲まれた自己の所有地、屋内その他の人の生命、身体及び財産に危害を加え、並びに人に迷惑を及ぼすことのない場所において飼養及び保管する場合を除き、犬の放し飼いを行わないこと。

とあります。

これには強制力はなく、あくまでも努力義務です。ただ、犬を放し飼いにする場合、よほど広い庭で犬が他人に迷惑をかける状況にないと言いきれないのならば、犬を庭で放し飼いにすることはなるべくやめましょう、と明文化しているのです。

庭で放し飼いをする時は、十二分に注意を払う必要がありそうですね。


まとめ

やはり犬を庭に放し飼いにしていても、散歩は必要だという事が分かりました。これをお隣さんにどう伝えるか、人間同士のコミュニケーションは難しいので、またじっくり考える事にします。

ただ、自分が飼っている犬だからと言って、どのように飼ってもいいという訳ではないんですね。

予防接種の義務や、訪問者に噛みついた時の賠償などは聞いた事がありましたが、自治体によっては庭でも放し飼いにしてはいけない、と明確に定められているところもあります。

因みに、柴犬などの中型犬だと1回の散歩の時間は30分程度、レトリバーなどの大型犬は50分前後でいいそうです。30分程度なら人間の散歩と同じ位だし、50分前後だと人間もいい運動になりますよね。

時には違う道を一緒に歩きながら、新しい何かを発見できる喜びを飼い主と犬が一緒に分かち合えるといいですね。

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