「鉛筆買ってきてね。」
小学生の我が子に、買い物を頼まれた時に
必ず聞いてしまうことがあります。
「鉛筆は、どの濃さだっけ?」
以前、買ってきた鉛筆の濃さが、当時学校で
使う濃さとは違うため、却下されたことが。
小学校に入学したての頃は、2Bだったのに、
いつの間にやらHBに変わっていたんです。
しかも、書写の授業の時は、4Bじゃないとダメ
なんですって。(我が子談ですが)
文房具売り場で、鉛筆の濃さの種類の多さに、
思わず座り込んで見入ってしまいます。
そういえば「F」っていうのもあった。
でも、Fだけ何か違うのかな?
小学生にとって、鉛筆の濃さは重要なポイント!
鉛筆の濃さについて、おさらいしてみましたよ♪
鉛筆の濃さの表記とは?
鉛筆の芯の濃さは、芯に含まれる黒鉛と
粘土の割合によって変わります。
黒鉛の割合が多いものは、芯が柔らかいので
紙に濃く色が付きます。
反対に、粘土の割合が多いと、芯は硬くなり
薄く書ける、という具合になります。
このように、紙に鉛筆で書いた時の色の
濃さとは、芯の硬さが関係しているのです。
芯の硬さ(濃さ)は、HB・B・2Bなどのように
アルファベットや数字で表記されています。
鉛筆のJIS規格によると、アルファベットには、
H・B・Fの3種類があります。
それぞれのアルファベットには、こんな意味が。
- H:Hard 硬い
- B:Black 黒い
- F:Firm 引き締まった
鉛筆の芯が硬くて、薄く色が付くのがH。
芯が柔らかくて、濃く色が付くのがB。
そしてFとは、HとBよりも後に作られた記号です。
細かい線を書くことが必要だった製図者が、
好んで使ったのがHで、画材として画家が
好んだのが、Bでした。
鉛筆が多くの人々に使われることで、さらに
HとBの間にもニーズが増えてきた結果、Fが
誕生したのです。
このように、硬さや色の濃さの目安になるよう
鉛筆の表記で区別されています。
濃さの順番は?
鉛筆の芯の硬さや濃さは、日本で定められている
JIS規格によると、一番薄いのが9Hです。
反対に、一番濃いものが6Bとなり、
実に17段階に分けられているのです。
Hの場合、Hより薄いのが2Hで、その次は3Hと
数字が上がっていくほど薄くなります。
Bの場合には、Bより濃いのが2B→3B→4Bと
数字が上がっていくほど濃くなります。
そして、Hの次に濃いのがF→HB→Bという順番に
濃くなっていきます。
なんと、日本では、三菱ハイユニの鉛筆だと
10H~10Bまで見つけることができました。
濃さを表す記号の順序とは、以下の通りに
なりますよ。
こんなにも、鉛筆の濃さの種類があることに
驚きますが、用途があるからなんですよね。
芯の濃さによって用途が異なる
これだけのラインナップがあるのは、それほどの
ニーズがあるから。
鉛筆の芯の濃さにより、用途は様々ありますよ。
小学生の場合、軽い力でも濃く線を書けるため、
2B~HBが適しているのです。
書写や硬筆の授業では、もっと柔らかくて濃い
4B~6Bが使われていますよ。
一方、センター試験では、柔らかすぎる芯だと、
紙が汚れてしまうので、程よい硬さのF・H・HBの
どれかを使うようになっています。
繊細で正確さを求められる製図には、一般的に
2H~6H、更に細かい精密機器用には、
7H~8Hを使いますよ。
絵を描く時、デッサンに使うのは、3B~6Bです。
柔らかい芯だからこそ、様々な表情が出せます。
まとめ
Fの鉛筆の存在って、今まで知ってはいたけど、
正直、疑問に感じることもありませんでした。
しかし、言われてみれば、なぜ「F」があるのか
不思議な存在ですよね。
意味的には「HHB」と同じなのだけど、それだと
ちょっと紛らわしいから「F」を作った、とも。
うーん、面白い。
鉛筆の濃さにも意味があるんですね。
用途に適した鉛筆を選ぶことで、仕事や勉強が
もっとしやすくなるものですよ♪