友人が、最近エレキギターを始めたらしく、
相談の電話が、かかって来ました。
『ギター初心者でも弾ける、ボカロの曲、知らない?
あんた、カラオケでよく歌うじゃん。
それに、軽音部だったでしょ。』
『いや、私、ギターじゃなくてベースだったし。
それに、初心者がボカロって難しくない?』
友人曰く、ベースを習っているボカロ好きの
息子さんと、サプライズでセッションを
するのが夢だそうで、練習したいとの事。
色んなボカロの曲を、思い浮かべましたが、
エレキギター初心者が、弾ける曲となると・・・
もう、奥の手を使うしかありません!
ほとんどパワーコードで弾ける曲
ギターには、一般的に6本の弦があり、
演奏する姿勢で、ギターを構えた時に、
上から6、5、4・・・弦と数えます。
パワーコードとは、基礎になる音、ルート音を
含む2音、かつルート音+5度の音で
構成された、コードの事です。
端的に言えば、『ド・ミ・ソ』の和音を
パワーコードだと『ド・ソ』で表現しているので、
少し暗い、マイナーな響きがします。
ギターの6弦と5弦、若しくは、
5弦と4弦のみ、使う指は人差し指と
薬指、若しくは小指だけなので、
初心者が、最も覚えやすい弾き方です。
但し、『パワーコード』という名だけあって、
しっかり弦を押さえないと、様にならないので
その点だけは、要注意です。
そんな、パワーコードを覚えれば
初心者でも弾ける、曲をご紹介します。
DECO*27 feat.GUMI『弱虫モンブラン』
五線譜が読めなくても、ギターが弾ける、
ギター専用の楽譜、タブ譜には、
ギターに限らず、他の楽器でも同様ですが、
オリジナル楽曲に、忠実なものから、
初心者用に、アレンジされたものまで、
色々なタブ譜があります。
オリジナルに忠実なタブ譜では、
冒頭とサビは『3弦押さえる』と
書かれていますが、
初心者用のタブ譜では、移調して
2弦のパワーコードでも、弾けるように
アレンジされているものも、あります。
また、間奏部分の『アルペジオ』と呼ばれる
音符を分散する弾き方は、ギターの基礎でも
あるので、基礎練習を兼ねて頑張れば、
弾けるようになるでしょう。
その他の部分も、ほとんどパワーコードで
弾ける上、曲調もあまり変化しないので、
初心者には、取り組みやすい曲です。
初音ミク『千本桜』
ボカロでは大人気の曲なので、1度は
耳にした事が、あるでしょう。
紅白歌合戦で、小林幸子さんが歌ったり、
和太鼓バンドが、カバーしたりと、
有名な楽曲です。
冒頭とエンディングに、タブ譜で
p.m.と表示された、パームミュート、
またはブリッジミュートと呼ばれる、
要は、右手で弦の振動音を抑える奏法を
マスターすれば、これも初心者用のタブ譜では
ほとんど、パワーコードで弾けるので、
オススメの1曲です。
ただ、『弱虫モンブラン』に比べて
テンポが速いので、繰り返し練習を
する必要があるでしょう。
コード進行に馴染みのある曲
和音の流れ、コード進行が以前どこかで
聞いたような曲ならば、ギター初心者でも
取り組みやすいでしょう。
それがなるべく、複雑でない曲を
ご紹介しますね。
DECO*27 feat.Gumi 『モザイクロール』
90年代の、Jポップを代表するアーティストの
一人、小室哲也さんの楽曲によく使われた、
コード進行『Am/F/G/C』は、
今でも、多くの楽曲に使われています。
先程の『千本桜』も実は、このコード進行です。
力強く、聴衆を引き込むこのコード進行は、
展開が分かりやすいのが、特徴です。
『モザイクロール』もこのコード進行が
主に使われています。
冒頭の、ギターソロさえマスターできれば、
あとは、ほとんどパワーコードと
ミュートの技で弾けてしまうんです!
因みに、オリジナル譜ではサビ部分は
6弦全てを押さえる、とありますが、
初心者用では、簡単にアレンジされた物も
あるので、そちらで練習してみましょう。
ただ、この曲はテンポが速いのと、
リズムが、今までの2曲より少し難しいので
最初は、ゆっくり少しずつ練習すると
初心者でも、弾けるようになるでしょう。
おわりに
友人に、調べた楽曲を紹介したところ、
ちょうど、パワーコードの練習をしているので、
『弱虫モンブラン』から取り組んでみる!
とのことでした。
初心者でも、とりあえずパワーコードが
弾ければ、弾けそうなボカロ曲、
意外と、ありますね。
私も、改めて再認識しました。
それにしても、息子さんはベースを習い始めて
5年目になるそうなのですが、友人との
夢のセッションが叶うのは、いつのことやら。
でも、その日が来るのを私も
楽しみに待とうと思います。