姪が、大学の夏休みで、
ウチに遊びに、来ています。
彼女は最近、アパレルの仕事に、
興味があるのだそうです。
私「ねぇねぇ。
アパレルって洋服とか、
ファッションとかの、ことだよね。」
姪によれば、アパレル産業とは、
衣料品、中でも特に
既製服に関する、産業のことをさし、
『アパレルメーカー』とは、
主に衣服(特に既製服)の企画・製造・卸売を行う
企業のことなのだそうです。
姪「将来の就職先の、1つとして
興味があるから、学生のうちに
バイトをしてみたいと、思っているの。
実は前々から、気になっているショップが
アルバイトを、募集しているから、
応募してみようと、思うんだけど、
アパレルでの面接って、どんな風に
自己PRをすれば、いいのかな?」
どんな仕事であっても、自己PRと志望動機の二つは
面接の際には、必ずと言ってよいほど
話題になりますよね。
アパレル特有の、自己PRのコツって
あるのでしょうか?
アパレルで責任者として、勤めていた
経験のある、友人のAさんに
聞いてみました。
A「ファッションや、アパレルの仕事って、
店舗での販売業務から、デザイナーなどの
専門職まで、様々なの。
中でも、販売スタッフであれば、
特別な資格や、スキルは問わないケースが
ほとんどだから、
学生や、フリーターの割合が高くて、
約80%を占めているとも、言われているの。
当然人の動きも、活発なわけよね。
なるべく定着して、働いて欲しいから、
最近では企業側も、慎重に採用を決める
傾向にあるの。
だから、アルバイトとはいえ
応募・面接の対策は、必須よ。
面接での、志望動機・質問内容・
回答方法なんかも、しっかり準備して
おいたほうが、いいわよ。」
履歴書
どこの面接を、受けるにしても、
履歴書の提出は、必ず必要なもの。
しかも、この履歴書は、
採用の第一関門と、なるものでもあります。
A「応募者が、しっかりした人物か、
社会的常識があるか、
履歴書は、大きな判断材料になるわ。
履歴書の出来が悪いと、面接担当者の
『会ってみたい』という興味も、
半減しかねないわね。
とにかく最低限、履歴書は丁寧に書くことと、
そして書きもれが、ないように(日付・印鑑等)
気をつけること。
余りに書き間違えが、多い場合は、
修正ではなく、書き直すこと。
履歴書をみれば、その人の性格が
うかがえてしまうもの
アパレルでは特に、余りの無頓着さには
敏感になりがちだから、十分気をつけた方が
いいわよ。
次に、内容に関していえば、
最も重要だとも、言えるのが
志望動機。
ここに書かれた内容は、面接の時に
必ず聞かれると、考えたほうがいいわね。」
私「アパレルでは、志望動機ってどんな風に、
書くといいのかしら?」
志望動機はどう書く?
履歴書の中でも、志望動機は
一番応募者の個性が、出るところであり、
自己PRが、できるところでもあります。
A「『アパレル関係に、興味があって』とか
『○○(ショップの名前)の服が、好きだから』
という動機も、重要な要素なんだけど、
それだけじゃちょっと、難しいかな。
何といっても、アパレル企業は
沢山の商品を、お客様に買っていただき、
売上を上げる事が、仕事。
アルバイトの販売員にだって、
当然ちゃんと、ショップの売上に
貢献してもらう事が、求められるわけだから、
志望動機にも、服が好き!だけではなく、
ショップへ、どう貢献できるかを書くと
ポイントが、高くなるわね。
志望動機というのは、面接の時
間違いなく、質問されるから、
履歴書にしっかり、書いたからといって
安心してちゃ、だめよ。
面接での質問に備えて、
自分がどんな、強みを持つ人間なのかと、
応募先を選んだ理由を、しっかりまとめて、
ちゃんと話が、広げられる内容に
しておくことが、大切よ。
自分の今までの、アルバイトの経験、
学生時代に、取り組んだこと、
更に、自己PRポイントから
『どのように、応募先に向いているのか。
なぜ選んだのか?』を
自分自身と関連させて、まとめてみるといいわね。」
私「具体的には、どんな風に
書けばいいの?」
志望動機の具体例
A「初めてのアパレルでの、アルバイトの場合は、
こんな感じでは、どうかしら?
『これまでの店での、アルバイトを通じて
接客技術を、身につけてきました。
楽しく、やりがいもある職場で、
一緒に働くスタッフや、お客様から、
いつも明るくて、笑顔がいいと
お褒めの言葉を、多々頂きました。
立ち仕事にも、慣れており
体力には、自信があります。
私は貴店のブランドを、以前から愛用しており、
可愛らしいデザインと、しっかりした作りに
魅力を感じております。
大好きな、接客の仕事を通じて、
貴社のブランドの、素晴らしさを
一人でも多くのお客様に、伝えたいと
強く思い、志望しました。』
『飲食店のアルバイト』の部分は、
学生時代の、クラブ活動でもいいし、
ボランティアの経験でも、いいのよ。
とにかく重要なのは、『自分の強み』と
『なぜ貴社なのか』を、セットで
盛り込むこと。
履歴書の、志望欄が書けたら、
面接の時に、質問された場合に
話が広げられるような、
具体的なエピソードなんかを、
結び付けて、頭に入れておくといいわね。」
履歴書が、バッチリ書けたら、
いよいよ面接本番に、望むことになります。
面接対策
A「実はね、アパレルの面接は
普通の会社を、受けるのとは
少しばかり、違っているの。
面接には基本、私服で来てもらうの。」
私「えっ!面接といえば、
スーツじゃないの?」
服装
A「実は、アパレルの面接は、
応募者のファッションセンスも、
チェックの対象なの。
当然、その店舗にふさわしい
服装にする必要が、あるわよ。
逆に就活の基本、とも言うべき
リクルートスーツは、
避けたほうが、いいわね。
ウチのショップでも、
一度リクルートスーツで来た人が
いたんだけど
私服がわからないので、評価をどうしようかと
スタッフで問題に、なったことがあったわ。」
私「ということはやっぱり、
全部そのショップの、服じゃないと
いけないってこと?」
A「自分の店の服を着てて、嫌がられる
ことはないでしょうから、
応募ショップの服を、持っていれば、
着用すべきね。
但し、あまりに砕けすぎな服装は、
避けるべきよ。
だけど、そのショップの服を
持っていない場合は、
ショップの雰囲気に合った
コーディネートを、心掛ければ
問題ないわよ。
あとはアパレルなので、髪型やメイクも
ショップのイメージに、合わせた方が
いいわね。
それと、以外に見落としがちなのが
靴の汚れ。
清潔感は身だしなみの、重要ポイントとして
しっかりチェック、されているわよ。
スタッフになれば、お店のモデルに
なるわけだから、そのことを意識して
準備しなきゃね。
そして次に、気をつけることは、
面接での態度や、受け答えの仕方。
採用することになれば、
明るく、親しみやすく
接客をする事が、求められるから、
面接のときには、その能力があるかも、
チェックされる、ことになるわ。」
話し方や態度
A「接客では、お客様と仲良く会話できることも
重要な要素だから、
面接でも、馴れ馴れしくなり過ぎない程度に
担当者と、会話できることを
意識するといいわね。
まず、一番大切なのは、
キチンとした挨拶と、笑顔
それから、相手の目を見て話すこと。
緊張しすぎて、表情が硬くなったり、
声もいつもより、小さくなりがちなので
注意が必要よ。
また姿勢が悪い。という印象を
与えないためにも、背筋をのばし、
イスにはやや浅めに、座るといいわよ。
話し方については、
やたらと相槌が多い。
語尾を、不必要に伸ばす。
緊張すると、早口になる。など、
自分では意識していない、癖があることもあるし、
尊敬語・謙譲語・丁寧語の、使い分けが
適切かどうかも含めて、
練習して、第三者に見てもらうことを
おススメするわ。」
志望動機
志望理由は、面接で必ず聞かれる
重要なポイントです。
A「面接で志望動機を、語るのは、
自己PRをするのと、同じと
考えてもいいわね。
ここでは、どれだけそのショップに対する
思いがあるかということを
アピールする、絶好のチャンスよ。
ブランドの特徴や、ショップの印象などを、
明確にするために、競合他社との違いを
調べてみたり、するのもいいし、
特にお勧めなのは、応募するショップに
足を運んで、実際に接客を受けてみること。
アルバイトをする前提で、
ショップのスタッフの動きや、
店舗の様子を見て、
感じた点や、良かった点などを
まとめて、
履歴書に書いてある、志望動機を
補足する形で、面接で話せれば
より説得力が、増すと思うわよ。」
自己PR
自分の強みや、アピールポイントなど、
面接を受けるショップで、
自分が貢献できることを、
簡潔にまとめて、おきましょう。
A「注意したいのは、志望動機や
自己アピールなんかは、
思い入れが、強ければ強いほど、
話が長くなりすぎたり、
分かりにくくなったり、しがちなこと。
まず、
『初めてのお客様でも、
すぐに仲良く、なれます。』とか
『体力があって、立ちっぱなしも
苦になりません。』などと、
PR点を、述べた後に、
『例えば、…』などと、
具体的なエピソードを、加えれば、
相手が理解しやすく、なると思うわ。
要点を押さえた説明で、
相手に伝わる、工夫ができると、
好ポイントが、得られるわよ。」
質問の準備
面接官は最後に、必ずと言っていいほど
「何か質問は、ありますか」と
聞いてくるもの。
A「ここも自己PRする、チャンスの場よ!
仕事に対する、積極性や、
意欲を伝える為にも
必ず質問を、用意しておくべきよ。
自分が実際に、そのショップで
働いていることを、想像したうえで
思いつく質問や、
実際に疑問に、思うことまで、
失礼の無い形で、聞いてみると
いいわね。
但し、いくら気になるとはいえ、
休みの事や、ノルマなど、
あまりにもしつこく、
質問しすぎないように
注意した方が、いいわね。
しっかりと、ブランド研究をし、
内容の深い質問を、することで、
好評価に繫がる、可能性もあるわよ。
面接の場では、緊張もあるから
その場では、思いつかない人が
多いでしょうから、
必ず面接前に、質問を準備して
おくべきよ。
これで面接は、終わるわけだけど
最後に、面接の機会を頂いたお礼を
することを、忘れないようにね。
『本日は面接をして頂き、
有り難うございました。』などと、
どうしても、ここで働きたいという意欲を
最後の一押しで、印象付けてね!
対面時の挨拶は、ほとんどの方が
できてるんだけど、
帰り際の挨拶を、忘れている人が
意外と多いの。
最後まで、気を抜かないようね。」
おわりに
華やかなイメージから、アパレルで
働いてみたいと、憧れる人は
多いと思いますが、
現実には、店頭での仕事は立ちっぱなし、
商品の入れ替えや、在庫整理、返品作業と
肉体労働も多い上、
売上目標という名のノルマや、
土日祝日は、ほとんど休めないなど
肉体的・精神的共に、大変な仕事なのだそうです。
そんな厳しい職場で、仕事をこなしていく
わけですから、当然企業側も厳しい目で
面接や採用を、行っているわけです。
アパレルで働くことの、厳しさを知った上で、
ぜひこのショップで、働きたいという
気持ちがあれば、その思いや
自分がショップに、如何に貢献できるかを
しっかり企業側に、訴える努力が
必須なんですね。
世間知らずの姪が、
現実をどれくらい、認識しているものやら・・・。
Aさんのお話を、早速教えてやろうと思います。