フィギアの引退年齢が若いのはナゼ?優雅に見えるけど実は過酷なスポーツ!

雑学

その笑顔で、演技で、人々を魅了し続けた浅田真央選手が引退したのは、記憶に新しいところですよね。まだ26歳。40代の私にしてみれば、まだまだ年齢的にも若くて羨ましい限り。

でも、真央ちゃんの引退会見を見た時、何とも清々しい決断に、今までよく頑張ったね、と思わずにはいられませんでした。

会見の様子を一緒に見ていた高校生の娘も、年代的にはフィギアスケートと言えば・・・というぐらい真央ちゃんが大好き。活躍に勇気づけられたこともありました。

ただ、娘も私も気になっていたのが、フィギアの引退年齢についてなんです。まだ若いのに・・・、なんて他人事だから言えることかもしれませんが、他のフィギアスケーターの引退年齢も同じぐらい若かった気がします。

どうしてフィギア選手の引退年齢って若いの?気になって仕方がないので、調べてみましたよ♪

引退年齢は20代が多い

浅田真央選手の引退年齢は26歳。他のフィギアスケーターと比べると、26歳で引退とは早いのでしょうか?

実は、フィギアスケートの世界で26歳で引退することとは、いたって普通のことなんです。今まで活躍してきた数々の選手の引退年齢も、20代前半~20代半ばであることが多いんですよ。

女性フィギアスケーターの場合

例えば、女性フィギアスケーターだと、

  • 渡部絵美氏 (1980年レークプラシッドオリンピック 6位) 21歳
  • 八木沼純子氏(1988年カルガリーオリンピック 14位) 22歳
  • 伊藤みどり氏(1992年アルベールビルオリンピック 銀メダリスト)22歳
  • 佐藤由香氏(1994年リレハンメルオリンピック 5位) 21歳
  • 荒川静香氏(2006年トリノオリンピック 金メダリスト) 24歳
  • 安藤美姫氏(2010年バンクーバーオリンピック 5位) 26歳
  • 村上佳菜子氏(2014年ソチオリンピック 12位) 23歳

日本の選手だけではなく、ドイツのカタリナ・ヴィット氏は、1984年、1988年と2回のオリンピックの金メダリストですが、23歳で引退、ソルトレイクシティでのアメリカの金メダリスト、サラ・ヒューズ18歳で引退しています。

男子フィギアスケーターの場合

男子フィギアスケーターの場合も同じ傾向です。

  • 本田武史氏(2002年ソルトレイクオリンピック 4位) 24歳
  • 高橋大輔氏(2010年バンクーバーオリンピック 銅メダリスト) 28歳
  • 織田信成氏(2010年バンクーバーオリンピック 7位) 26歳
  • 小塚崇彦氏(2010年バンクーバーオリンピック 8位) 27歳
  • 町田樹氏(2014年ソチオリンピック 5位) 24歳

中には、ロシアのエフゲニー・プルシェンコ氏のように34歳の現在も現役、村主章枝氏33歳で引退、鈴木明子氏29歳で引退などの例外もありますが、ほとんどの選手は20代半ばまでに現役を退くことが多いんですよ。

フィギアスケート界では、25歳ともなるとベテランの域に入る、と言われています。30歳を超えて、最前線を維持することは非常に難しいことなんですよ。

それには、こんな理由があるんですよ。詳しく見ていきましょうね。

フィギュアスケートは過酷なスポーツ

華麗で優雅なイメージのフィギアスケートですが、実は過酷なスポーツの一つなんです。競技中は、全力疾走しているのと同じぐらいの運動量、と言われています。

ショートプログラムは2分50秒、フリーでは女性が4分、男性が4分30秒の演技の間、全力疾走している状態なんです。演技の後にハアハアと、呼吸が荒くなっている場面は印象的ですものね。

中学生の1500m持久走の日本記録が、およそ4分と言われています。日本一早い中学生が、4分間全力疾走しているのと同じだなんて、本当に過酷なスポーツです。

中距離走のアスリート並みの持久力と、高いジャンプを繰り出すための跳躍力など、筋力を維持することも大変ですよね。フィギアスケートは見た目こそ優雅ですが、ジャンプした後の着氷で、足にかなりの負担がかかるんですよ。

ジャンプで高く飛べば飛ぶほど、着地した方の足に負担がかかります。その力は、体重の5~8倍ほどが片足にかかる、とも言われているんですよ。

選手デビューが早いのも一因

さらに、フィギアスケート選手は、競技に取り組み出す年齢が早い傾向にあります。多くは、幼少期に始めて10歳前後には競技に出場します。才能のある選手は、小学生低学年頃から選手としての経験を積み始めるんですよ。

10代には、全日本ジュニア選手権へとアスリートとして練習をしていくことになります。特に女性の場合は、13歳~15、6歳ぐらいにアスリートとしての最初のピークがきます。高いジャンプができることは、フィギュアの選手にとって大きな武器になります。

脂肪の少なく体重の軽い15、6歳までの年代は、技術面で充実した時期になります。しかし、17歳を過ぎれば体に変化が現れてきます。体が重くなり、思い通りにジャンプが飛べずに苦労する時期になる、と言われています。

この時期に、演技力や表現力を身に付け、乗り越えた20代前半に第二のピークを迎えます。しかし、20代前半頃になると、競技を始めて既に15年ほどになっています。足腰の負担や疲労などは蓄積して、故障を繰り返す選手もいます。

幼い頃から酷使し続けた体への負担の限界が、20代半ばぐらいには訪れます。そうして、引退の決断に至るようになるんですよ。

まとめ

トップフィギアスケーター達は、幼いころから猛練習をしてきた人ばかりです。結果を残すために、遊びたい盛りにも練習をしてきたんだろうな、と思うと尊敬の念が湧いてきますよね。

私たちが目にするような大きな大会に出場している頃には、既に10年以上のキャリアを持つ選手が多いんですよね。フィギアスケーターのインタビューなどが、しっかりとした受け答えになるのも、わかるような気がしました。

世界を目指すようなアスリートとして活躍するには、20代半ばまでが体力的にも限界と知り、華々しさだけではやっていけない激しいスポーツと、見る目も変わりました。

しかしだからこそ、自分の限界まで頑張ってきたフィギアスケーターが引退を迎える時には、清々しさが伴っているのかな、とも感じましたよ。

頑張る姿は素晴らしい!これからも、氷上での美しさの裏にある厳しさにも目を向けて応援していきたいと思います♪

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