今日は朝から若手営業マンのKくんが緊張の面持ちです。なぜなら、午後から客先で、彼の人生初プレゼンがあるからです。
そのKくん、タオルハンカチを何枚もカバンに詰めています。なんでも緊張すると、顔から汗が大量に噴き出してしまうのだとか。
「だから面倒ですけど、ハンカチが何枚もいるんです。ホントに、この顔の汗を止めるための、何かいい方法ってないでしょうかね?」
Kくんの場合、明らかに緊張からくるストレスだということは明白です。そこで私たちもKくんの初プレゼンを応援すべく、その方法をネット検索してみました。
汗をかくメカニズム
人間が汗をかくパターンには、大きく分けて二通りあります。ひとつは、運動や気温によって上昇した体温を冷やすための、生理的な場合。もうひとつは、緊張やストレスによる交感神経の活発化で発生する、精神的な場合です。
生理的な場合を「温熱性発汗」、精神的な場合は「精神性発汗」と呼ばれます。前者は主に全身で発汗し、臭いはあまりありません。一方、後者は顔面や腋の下、手の平や足の裏など、局部で発汗し、やや臭いがキツいという特徴があります。
ただし、全身にしろ局部的にしろ、あまりにも汗の量が多い場合は、多汗症という病気の可能性もあるので、早めに医療機関で診断を受けた方がいいでしょう。内蔵機能が低下していたり、甲状腺に異常があるかもしれないからです。
ただ、Kくんのように、プレゼンなど緊張するシーンに直面して顔から汗が出る、というのは、ほぼ精神性である、と考えられます。
汗は、自律神経のやる気スイッチである交感神経が活発化すると、噴き出してきます。この場合、体温が上がっているわけでもないのに発汗するのは、緊張やストレスで交感神経が暴走しているからです。つまり自律神経のバランスが乱れている、ということに他なりません。
これは無意識のうちに出る症状なので、すぐに止めることはなかなか難しいとは思いますが、それでも、普段の生活のちょっとしたことに気を付けていると、多少は止めることができるかもしれません。次に、その方法を羅列してみます。
緊張に負けない体作り
規則正しい生活を心がける
決まった時間に就寝し決まった時間に起きるよう、生活にリズムを持たせ、普段から自律神経を整えておきます。それだけで緊張するステージに直面した時に、神経の乱れが和らぎます。
摂取する食物に心がける
緊張に弱い人は、汗をかくことに関連して、臭いへの恐怖心もあり、それがさらに緊張感を助長する傾向にあります。
汗が臭うのは、体内の脂質やたんぱく質などが一緒に流れ出て、それに細菌が発生するためです。こうした負の連鎖を防ぐためにも、緊張するようなイベントの前日、当日は、できるだけ脂っこい料理や辛い料理を食べないようにしておきましょう。また、アルコール、ニコチンも控えた方がいいでしょう。
軽い運動を心がける
汗腺は使わないと働きを休止してしまいます。顔にばかり発汗する人は、運動不足で生理的な汗をかく機会が減っているため、心臓に近い場所に発汗が集中していることも考えられます。
できるだけ、普段から軽い運動を心がけて、体中の汗腺を刺激しておくようにしましょう。時間があれば1日30分ぐらいの散歩をしてみる、外ではなるべく階段を使う、など、無理のない程度でも、充分に汗をかくことはできます。
デオドラントや速乾タオルを活用する
常にデオドラントを携帯して、気になった時に塗布しておけば、それほど臭いに過敏になることもありません。シートタイプなら気軽に使えます。あと、しょっちゅう顔を拭うことを考えて、速乾のタオルハンカチを常備しておくのもいいでしょう。
おわりに
いろいろ調べてみましたが、対策としては、生活習慣の見直しがほとんどで、即効性のものは、デオドラントを使うことぐらいでしょうか。
いやいや、プレゼンは午後からです。ということは、お昼ご飯は、あっさりめの胃腸に優しいメニューにして、出る汗を少しでも水に近いものにしておかなければ。間違っても大好物の激辛ラーメンなんて食べないようにね、Kくん!