ファミレスのバイトをしている娘が、
最近元気がありません。
「注文をお客様に確認する時に、
聞き返されることが多くて。
滑舌が良くないのかな。
早口言葉が効くって聞いたけど、
練習で言う度に、上手く言えない
自分に落ち込んで。。」
と、しょげています。接客業で、
話し言葉が聞きづらいとなれば、
確かに自信を無くしてしまうかも。
そこで、ボイストレーナーを
しているママ友に会って、
滑舌を良くする方法を
教えてもらうことにしました。
滑舌が良くないの原因とは?
聞き返されることが多いとか、
喋り方が気になって緊張する等、
「滑舌が悪い」と言われる原因は、
主に4つある様です。
舌と口の動き
舌の筋肉が緊張していて、本来の
言葉の動きに舌がついていかない、
また、口の開け方が不十分など
口や舌の動かし方に原因があります。
日々口や舌の体操をこなすなどすれば、
改善が図れる様です。
話し方
「もう一回言って。」と聞き返される
場合、文の最後の方に力が入らなく
なってしまう事が多いとか。
「ご注文は〇〇と△△と・・・
で宜しいですか。」とファミレスで
注文を確認する場合、
最初の「ご注文は〇〇と」くらい
までは元気に声が出ますが、
だんだんと息も先細り、
「宜しいですか」の最後の方に
なると、モゴモゴと小さい声に。
日本語は「~ます。」「~ません。」
など、最後まで聞かないと分からない
言語ですから、
文末が小さい声になると余計に
聞き返したくなるという訳です。
文末が尻切れトンボにならない様、
最後の方こそ聞き取りやすいように
はっきりと話すことを意識しましょう。
息の吐き方と呼吸法
- 息の吐き方
- 呼吸法
- 腹式呼吸・・・
鼻で息を吸いお腹を膨らませ、
お腹から息を吐く。 - 胸式呼吸・・・
息を吸って胸を膨らませて、
胸から息を吐く。
一気に吐き出すように言葉を話すと、
息が続かなく、文末でもごもごして
聞き返されることになります。
なので、文節ずつ小出しに吐いて
いくと聞き取りやすいそうです。
「ご注文は(息吐き止め:1度目)
〇〇と△△で(息吐き止め:2度目)
宜しいですか。(息吐き止め:3度目)」
「ご注文は〇〇と△△で宜しいですか。」
(息吐き止め無し)
呼吸法には2種類あります。
聞き返されることが多い方は、
知らずに胸式呼吸ばかりになり、
筋肉を緊張させやすいこの呼吸法で
ますます体がガチガチになる悪循環に
はまってしまいます。
対して、腹式呼吸はリラックス効果を
もたらす副交感神経に作用するため、
緊張を和らげて、聞き取りやすい
話し方になるそうです。
意識的に腹式呼吸を心掛けると、
話すテンポもゆっくりとなり、
先述した文節ずつの吐き方が
出来てきます。
心理的なもの
「聞き返されたらどうしよう?」と、
喋ることに対する不安があると、
更に萎縮した話し方になりがちです。
心を解放させるリラックス方法を
見つけておくことがカギになります。
具体的にはこんな工夫があります。
- 相手の話を聞くことに注力する
- お守りアイテムを持つ
- 腹式呼吸しながら舌マッサージ
聞き上手は、本来モテポイント。
上手く喋ろうという意識
(プレッシャー)を、なるべく
聞く方に向けましょう。
肌触りのよいハンカチを握ったり、
胸ポケットにお気に入りの写真を
入れておくなど、
ほっとできるアイテムで、
緊張から解放させましょう。
腹式呼吸は、リラックス効果も
あるので、吐く:吸うを
2対1の割合の長さで行います。
後述する舌マッサージを
しながらすると良いですよ。
舌と口の動きの改善方法
テクニック的な事が盛り沢山なのが、
原因の一つ目で挙げた『口と舌の
動かし方』だそうです。
トレーナーのママ友から
具体的な改善策を教えてもらいました。
早口言葉のねらいを明確に
早口言葉が唇や口、舌のどの部分に、
どの様に効いてくるのか、
ねらいを理解して取り組むことが
肝要のようです。
唇、口、舌の動きを良くする
早口言葉のメニューです。
「らな」を20回、「らぬ」を20回
発声した後、
「生麦生米生卵」を3回、
「観るコ黒コップ」を3回を発声。
唇を横と縦方向に伸ばしたり、
前に突き出してすぼめ、同時に
舌を丸めたり戻したりする運動です。
「あお」を20回
(上下の歯が見える位に
口を大きくあける)の後、
「東京特許許可局」を3回発声。
口周りの筋肉に効いてきます。
「おあああ おあい おあああい」
(母音のみの発音)を3回発声の後、
「お綾や 親に お謝り」を3回発声。
母音をはっきりと発音する
トレーニングになります。
「ぱ、だ、か」で口、唇、舌の運動
「ぱ、だ、か」をそれぞれ5回ずつ
発声します。
「ぱ」は唇の筋肉に、
「だ」は舌を前に出す動きに、
「か」は舌の根元を奥に丸める動き
と、口周りや舌に作用します。
割り箸をつかって舌を鍛える
割りばし一本なら横にして
上下奥歯で挟みます。
割りばし二本なら、太い方を
縦向きにして上下の奥歯で挟みます。
(左右の口角から、二本の割りばしが
八の字に外に向かって出ている状態。)
割りばしを挟んだ状態で、苦手な
あかさたな・・・の行を「ら」
と交互にして発音します。
例えば「さ」行が言いにくい時は、
「らさらさらさらさらさ・・・」。
「た」行が言いにくい時は、
「らたらたらたらたらた・・・」。
舌のマッサージ
顎の骨を両耳方向にたどって尖った
部分に当たったら、そこから少し
喉元の方へいった場所を、
親指で優しくマッサージします。
舌の筋肉をほぐすのに効果が
あるそうです。
まとめ
娘はバイト中に、息の吐き方を意識して
注文の確認を取るようにしたら、
聞き返されることもなくなって来たとか。
一気に喋ろうとして、息も一気に
吐きだしていたため、文末が尻切れ
トンボになっていた様です。
逆に、文節区切りが聞き取りやすいのか、
ご高齢のお客様達から、
よく話しかけられるそうです。
ゆっくりなテンポがご高齢の方には
あっているようですね。
相手があっての会話です。
「上手く喋ろう」とするより、
「どうすれば聞きやすいかな?」
の方にこそ、
意識するのが良いのかな、
と思いました。