「ママ、お小遣いで100円のアイス
買おうとしたら、108円だった。
うっかり消費税分忘れて、
家戻ったもん。
消費税の8円って、結構小学生には
おっきいのよね。ママが子供の時も
8%だったの?」
小4の娘が聞いてきました。
いえいえ、そんな。
初消費税は、3%。
平成元年に導入されました。
黒縁眼鏡の小渕官房長官が、
新年号を発表し、
プリプリが、
♪ダイヤモンドだね〜♪を
熱唱し、
ワンレンヘアから
ソバージュヘアに移り変わった時代。
平成9年、失楽園ブームで
不倫が文化発言が飛び出し、
カップルがこぞって
タイタニックポーズをした
あの年に、5%へアップ。
そして、平成26年に8%の現在に
至るのです。
「いいなぁ。ママが子供の時、
消費税なかったんでしょ。私の
8円って、何に使われてるの?」
と、消費税の使い道を聞く娘。
お金持ちの人も、そうでない人にも
等しくかかる消費税。
消費税の使い道の分かり易い説明を
調べてみました。
消費税は何に使われてる?
「社会保障と税の一体改革」という言葉。
聞いたことありますよね。
これによって、「消費税の増税分は、
社会保障費として使いましょう」
ということになりました。
少子高齢化で、サービスを受ける高齢者や
病気の人、子育て支援を受けたい人が、
負担をする働く人よりも増えたため、
みんなでサービス費用を負担しましょう、
という趣旨です。
社会保障4項目
では、その社会保障費とはなんでしょう?
- 年金
- 医療
- 介護
- 子育て支援
この4つの経費をさします。
年金
高齢になると、働けなくなりますから
自分が若いときに納めてきたお金の額に
応じて、国からお金が支払われます。
年金は20歳から納め、受取開始は、
65歳からになります。
医療
病気や怪我で病院に行くと、
支払時に健康保険証を見せますね。
公的健康保険に加入しているので、
医療費の患者本人負担は3割です。
つまり残り7割を国が負担しています。
介護
公的介護保険で、自分が介護サービスを
受ける時に国が費用負担をしてくれます。
40歳以上の国民は、健康保険から
65歳以上の国民は、年金から
自動的に徴収されています。
サービスの本人負担は1割。
のこり9割を国が負担をします。
子育て支援
保育所の整備や、保育士を増やしたり
子育てしやすい環境を整えるには、
とてもお金がかかります。
「安定化・維持」と「充実化」
消費税が3%アップしたから、
さぞかし社会保障充実した?
なんて現実は厳しいのです。
消費税の使い道を見るときに、
「安定化・維持」と「充実」
の2つがキーワードです。
「社会保障の安定化・維持」は
今ある制度を、まわしていく
という意味。
「社会保障の充実」は
新たな制度をつくって
動かしていくという意味。
そして驚きなのが、その割合。
「安定化・維持」:「充実」=9:1
つまり年金、医療、介護に
今かかる費用で9割で、
子育て支援をはじめとする
新しい制度に用意できるのは、
1割のみ。
こんなお寒い懐事情なのです。
例えばH26年度の増税分は、
5兆1千億円。
子育て支援をはじめとする
「充実」策にあてられたのは、
たった1割の5千億円です。
「充実策」の中身
では、その貴重な「充実」策である
使い道とは何でしょう?
先ほどのH26年度でみてみましょう。
5千億の約4割は、
医療費、介護、年金制度のうち、
今までサービスを受けられなかった方にも
恩恵が行くようにした新制度に使われます。
残り6割である3千億円が
子育て支援にあてられています。
- 保育所、認定こども園、
家庭保育室等を増やす - 学童クラブや病児保育室を
利用しやすくする - H29年度末まで約40万人分の
待機児童を解消する - 育児休業を
男女ともに取りやすくする - 児童養護施設の環境を整える
内容は充実していますが、
増税分のたった約1割のパイのうちの
6割でこれを賄おうとしているのです。
足りない「スキマ」部分
消費税は、社会保障4項目を賄うため
老若男女が納める税金です。
そんなにみんな頑張ってるのに、
全然足りないようです。
H28年度予算でみると、
4項目で出ていくお金がが28,2兆円。
入ってくるお金消費税分が13,4兆円。
つまり14,8兆円が足りません。
これは他の財源で賄っているようです。
まとめ
「日本人って勤勉な国民なのに、
なんで貧乏? 消費税じゃ全然
足りないんでしょう?」
ため息まじりに娘が8円を見つめます。
「そうねぇ。お年寄りが増えて、
働く若い人や子供が少なくなってるから
仕方ないわよね。」と私。
「だいたい、おじいちゃん世代の
モーレツサラリーマン達が、
『男は仕事してなんぼ!家庭は二の次』
って激飛ばしすぎたから、
子供減っちゃったんじゃないの?
それを安倍ソーリ世代が今更
躍起に少子化対策だなんてね、
ちゃんちゃらおかしいわよ。」
おぉぉ。。どうした?娘。
ヒートアップする娘のよく分からない
持論に、押され気味の私でした。