娘の幼稚園のお友達が、イギリスに
帰ることになりました。
お別れのしるしにくれたのが、
すべて英語で書かれた絵本でした。
娘「ママ、なんて書いてあるの?
絵本を読んでよ。」
私「うーん、ちょっと待っててね。」
以前英語の翻訳の勉強をしたことがあるので、
直訳ならできます。
しかしそれでは絵本のイメージを、
壊してしまいそう。
上手に絵本を翻訳するには、
どうしたらいいのでしょうか?
そこで絵本の翻訳に詳しい友人に、
聞いてみることにしました。
絵本を翻訳するコツ
絵本を翻訳する際に大事なことが、
いくつかあります。
絵を見る力
まず翻訳するときに必要な物は、
絵をよく見る力です。
絵本にかかれた絵の意味を、
分からずに訳すと、
絵とあわない変な訳になってしまいます。
例えば、英語の絵本は左から右へ、
進んでいきます。
そのとき登場人物が左を向いているのは、
ネガティブな状態を意味しています。
反対に、ページをめくる方向である、
右側を向いているのは、
ポジティブな表現を意味しています。
絵を読み取る力を付けることは、
とにかくたくさんの絵本を読むことです。
日本語を知っていること
絵に対してちょうどよい長さの、
文章量にすることも大切です。
たいていは絵に合わせて、文章を
短くする必要があります。
文の意味を変えずに短文にするには、
その本の本質をつかんで、
適切な日本語で訳す必要があります。
翻訳する際に重要なのは、
英語力よりもどれだけ日本語を、
知っているかです。
日本語は繊細で、たくさんの表現があります。
どんな言葉を選ぶかで、
本の印象も変わってしまうので、
言葉選びはとても神経を使います。
しかも相手は子供なので、
分かりやすい言葉で、
表現してあげることが大事です。
たとえば有名な「はらぺこあおむし」の中の、
you too, little caterpillar は、
以下のように訳します。
「ちっちゃな青虫よ、君だって」、
「オチビの青虫君、お前さんだって」。
音も大事
読み聞かせで使われることも多いので、
音もとても重要な意味を持ちます。
文章がリズミカルに、耳で聞いて
心地よいリズムになるように、
言葉を選ばなくてはなりません。
こんな訳し方があります。
でも、よく見ればもんだいじ
人を殺して、だいさんじ
最後を「じ」でまとめることで
リズムよく終わらせています。
絵本ってどうして大切なの?
絵本は好奇心を高めて、物事を楽しいと
思える心を育ててくれます。
絵本を繰り返し読むことで、
集中力や読解力、想像力も身につきます。
大人になってからの読解力は、
幼児期にどれだけ絵本を読んだかに、
かかっているそうです。
親に読み聞かせをしてもらった子供は、
親のぬくもりを感じて、
精神的に安定した子供に育ちます。
読むときはあまりオーバーな表現を、
しないことです。
大げさな表情や声色は子供の想像力を、
妨げてしまいます。
勝手にアドリブをつけたり、
文章をカットするのもよくありません。
そして何より大事なことは、
ゆっくりはっきり読むことです。
まとめ
友人の話を聞いて、絵本の翻訳の、
コツが良く分かりました。
お友達にもらった絵本は、リズミカルで
わかりやすい言葉を選んで、
訳すよう心がけました。
自分にとっても言葉のよい勉強になります。
なんだか娘の語彙も増えて、
好奇心が旺盛になってきたように、
感じます。
これからも、たくさん絵本を
読んであげようと思っています。