全国には足腰に関連する神社仏閣があり、
足腰に不安のある方や病気を持っている、
たくさんの方が祈願に詣でています。
古都京都府には、
数多くある神社仏閣のなかでも
『足腰の守護神』として広く知られる
「護王神社」があります。
護王神社は、京都御所西側に位置し、
烏丸通り沿いに鎮座する神社で、
和気清麻呂公と和気広虫姫命
(清麻呂公の姉)をお祀りしています。
護王神社には、足腰守護のご利益を
求めて、足腰でお悩みの方のほか
スポーツ選手をはじめ年齢を問わず
全国から数多くの参拝者が詣でています。
特に、毎年行われる「京都マラソン」や
「全国高校駅伝」の時期には多くの参拝者が
訪れる、“ランナー御用達”の神社です。
ご利益と信仰の由来
- 足腰の健康・病気、けがの回復
「日本後記」によると
和気清麻呂が、怪憎道鏡が皇位を奪おうとした
策略を暴いたことで、恨みをかい、大隅国
(現在の鹿児島)に追放されます。
途中、道鏡が送った刺客に襲われ、足の腱を
切られ立つこともできませんでしたが、
そこに300頭もの猪が現れて、清麻呂公を護り、
宇佐八幡宮に案内したという。
神宮のお告げにしたがって、現在の小倉区
足立山の麓の石川村(湯川町)の霊泉に入ると
足はたちどころに治ったとされています。
その故事にちなみ、足腰の守護神と仰がれています。
- 厄除け・災難除け
清麻呂公が、身を賭して大きな国難を退かれ
たことに因んで、
さまざまな災難を払いのぞく神様として信奉
されています。
- 亥年生まれのご守護
清麻呂公がイノシシに護られた深い縁で、
亥年生まれの方には、特にご利益があると
されています。
- 子育て・子どもの成長のご守護
清麻呂公の姉、和気広虫姫が戦乱で、身寄りを
失った多くの子どもたちを助け、養子として
育てました。
そのことから、社会福祉・保育事業の鏡として、
その道に携わる、人々から子育明神として信仰
されています。
- ぜんそく封じ
境内にあるカリンの大木は、その実の効能から、
ぜんそく封じのご神木とされています。
足腰のご利益
護王神社では、家内安全や商売繁盛、交通安全
など、通常の祈願もできますが、
特に足腰について厚い信仰とご利益があり、
全国から参拝者が詣でています。
- 足腰の病気・けがが治るように
- 足腰の病気・けがの早期回復や緩和
- 足腰の健康・安全
- 足腰に不安なく、より健康であるように健康安全
- スポーツ守護
陸上競技やサッカーなど、スポーツにおける
足腰守護と上達必勝祈願
【足萎難儀回復の碑】
本殿に向かって右側にある
「足萎難儀回復の碑」では、多くの参拝者が、
足腰の病気やけがの回復を願って、
足形の石の上にのったり、碑をさすったりして
祈願します。
-
【足腰祭】
毎月21日の午後3時には、
参列者が本殿での祈願祭の後、
表門前の御千度車を回し、足腰の大御守のしたを
くぐって足腰の健康安全を祈願する足腰祭が
あります。※参列自由
いのしし神社
護王神社は和気清麻呂公の難を救った
イノシシに因み、拝殿の前では神使として
狛犬ではなく雌雄一対の『狛いのしし』が
参拝者を迎えてくれます。
清めの水も「霊猪手水舎」。
水の出ているイノシシのブロンズ像は
「鼻をなでると幸せが訪れる」といわれ、
参拝者に親しまれています。
【いのししコレクション】
境内のあちこちには全国から奉納された、
いのししコレクションが展示され、「いのしし神社」
としても、親しまれています。
種類もさまざまで、日本のものだけでなく
外国のいのししグッズも多数陳列されています。
決して大きい神社ではありませんので、
逆に子ども連れでもラクにお参りすることが
できるでしょう。
ただ小さいというわけでなく、凝縮された
趣のある神社です。
ちなみに、
明治32年(1899年)に発行された旧捨圓札には
和気清麻呂・護法神社・いのししが描かれ
この紙幣は「いのしし」とよばれたそうです。
護神札・お守り
◇神符守札授与所:午前9時~午後5時
護王神社の護神札・お守りは足腰のお守りを
はじめ、腰の根付けお守りや足の根付けお守り
など種類も多く、
勝歩(しょうぶ)お守り、健脚お守りなどスポーツの
勝負事に御利益のありそうなお守りがあります。
〒602-8011
京都市上京区烏丸通下長者町下ル桜鶴円町385
(京都御所蛤御門前)
- 参拝時間:午前6時~午後9時
- 御祈祷・授与所受付時間:午前9時~午後5時
- 最寄駅:地下鉄烏丸線 丸太町駅
- 最寄バス停:市バス烏丸下長者町
さいごに
護王神社はサッカー選手や陸上選手をはじめ
スポーツ選手が必勝祈願に訪れる神社として
有名ですが、
数年前から、元フィギュアスケーターの
高橋大輔の聖地として女性ファンがひそかに訪れる
ようになっています。
日本男子のフィギュアを牽引してきた
高橋大輔が、右ひざを負傷のため、一時ソチ五輪
出場も危ぶまれたとき、
高橋大輔のケガの回復を祈願しに、ファンが
この神社に、回復祈願の絵馬を納めるため、
押し寄せるようになったというお話があるほど
今や日本フィギュア界の祈願スポットになりそうな
気配も漂いつつあるそうな…
今回、京都の護王神社を紹介させていただきましたが、
そのほかにも全国には足腰の守護神を祀って
いる神社があります。
福岡県にある足立山妙見宮(御祖神社)は
和気清麻呂公創祀に関わる全国唯一の神社で、
清麻呂公の足が治ったことから、足の神様
で知られています。
福岡に行った際は、足立山妙見宮にも立ち寄ってみると
清麻呂公ゆかりの狛いのししがお迎えしてくれます。
そのほかには
- 亀有香取神社(東京)
- 川越八幡宮(埼玉)
- 和氣神社(岡山)
- 宇治神社(三重)
開運厄除け・スポーツ信仰・足腰健康の神様・
家内安全の神様
「すもうをとった狐さん」の話で有名な神社で、
足腰健康の神様
氏神として和気清麻呂公と和気広虫姫命祀られている
神社で、こちらも狛いのししが鎮座しています。
足腰の病気にご利益があるとされ、境内にある
撫石を悪い足と交互に撫でて、足の回復を祈願します。
これらの神社も、ご近隣に立ち寄る機会があれば、
一度詣でてみてはいかがでしょうか?