高校生の時に演劇科だった私。
演劇の発声は標準語なので
関西弁を直すのにみんな苦労していました。
私は東京生まれ関西育ちなので、
一部標準語、一部関西弁
という混ざった状態で覚えています。
半分覚えればいいので簡単かと思いきや、
どれが標準語でどれが関西弁なのかが
わからないので、よけいになおすのが
難しかったのです。
どうやったら
関西弁を標準語に
直すことができるんでしょう。
ポイントは3つありますよ。
イントネーション
まずはイントネーションです。
関西弁の特徴は極端なイントネーションです。
標準語の多くの言葉は、
2音目がイントネーションが上がります。
それに比べて関西弁は
1音目がイントネーションが
上がることが多いんです。
また、イントネーションの高低差が、
標準語に比べて関西弁のほうが大きいんですね。
このあたりを練習するのには、
テレビのニュースやアニメをみるのが
いいですね。
アナウンサーや声優さんは
徹底的にイントネーションをなおしているので、
お手本にするのには最適です。
無声化・鼻濁音
無声化というのは
聞き慣れない言葉だと思いますが、
たとえば語尾の「~です」の
『す』の音を子音だけいっ
て母音を言わないような感じです。
なんとなく尻つぼみになるような
感じに聞こえる話し方が
標準語では一般的です。
関西弁の場合は、むしろこの『す』の音
を強めに言う傾向があります。
関西の芸人さんなんかが
「ゆ~たやんな~」
なんていうときの『な』の音は
強めに言っていますよね。
この語尾を無声化すると、
標準語らしくなります。
もうひとつは鼻濁音です。
鼻濁音とは、カ行の濁音を
鼻に抜けたような言い方をすることです。
アナウンス辞典などでは
『か°』のように表記します。
ガ・ギ・グ・ゲ・ゴの音が
関西弁では強くなりがちですが、
標準語では鼻濁音になることが多いです。
とくに「私がやります」
というような助詞の『が』のときは
鼻濁音になります。
関西弁特有のいい方
標準語と関西弁で
いい方の違う言葉があります。
これも、子どものころから使っていると、
関西弁特有の言葉なのか、全国共通の
いい方なのかわからないので、指摘されて
びっくりすることがあります。
一般的なのは
- 『なおす(片付ける)』
- 『ほかす(すてる)』
- 『しんどい(疲れた)』
などですが
他にも関西弁ならではのいい方は
たくさんあります。
・えらい
関西弁の『えらい』は偉いではありません。
『えらい』には二つ意味があります。
一つは、『しんどい』と同意で
疲れたという意味です。
もうひとつは、
とても・たいへんといった
強調の意味で使ういい方です。
どちらのいい方も
標準語ではありませんから、
関西以外ではうまく伝わらないです。
・さら
関西弁の『さら』は皿ではありません。
新品のことです。
『さらぴん』ということもあります。
どちらにしても、
標準語を話す人には伝わりません。
・こま
これも全く伝わらなくてびっくりしました。
関西弁の『こま』は補助輪のことです。
なので、補助輪をはずした自転車のことを
「こまなし」といいます。
標準語では、補助輪以外のいい方は、
聞いたことがありませんが、
他のいい方もあるのかな?
ほかにも
- 『すうどん(かけうどん)』
- 『めばちこ(ものもらい)』
- 『ミンチ(ひき肉)』
などが東京に来て
実際伝わらなかった言葉です。
関西弁特有のいい方
だと言うことがわからない言葉は
なかなか直すことができないんですが、
お友達と話していてわからない
顔をされた時がチャンス、
標準語のいい方をおしえてもらいましょう。
まとめ
私の場合は、演劇のために
必要に迫られて標準語になおしましたが、
関西出身者は、
関西弁のままのひとも少なくありません。
関西弁でしゃべると、
「親近感がわく」「かわいい」
と割と好評です
私は今まであまり嫌がられた
ことはありませんが、
特に男性の関西弁は
時には威圧的に感じられることも
あるようです。
また、仕事の場などでは意味が
伝わらなかったり、理解してもらえなかったり
することもあるようです。
無理のない程度で、
標準語をしゃべれるようにしておくと
よさそうですね。