祭りの準備が楽しいと感じるのは一体ナゼ?

雑学

毎年のお盆の地区の夏祭り、いつもは参加する側だったのですが、今年は主宰する側になったんです。といっても、地区の役員としていくつかある出店の一つを任される程度のものですが、失敗はあってはいけない、と最初は緊張していたんです。

私の担当は、焼きそばとフランクフルトだったのですが、一緒の担当になったメンバー数人もなんだか気が合ってとっても楽しかったんです。祭りの準備のために何度か集まって、話し合ったりするのも祭りのことを思うと妙にワクワクしていたことを思い出します。

祭りの本番の日。それまで入念に練ったあれやこれやは、計画通りに滞りなく進みました。祭りの時間はあっという間に終わってしまって、まるで、ずっと燃え続けていた火が突然ふっと消えたような気持ちになってしまったんです。

何なんだろう、この気持ち。祭りの当日よりも、そこまでに至る準備の日々の方が、数倍楽しかった気がする!遠足の準備、旅行の準備、イベントのある前の準備って、なんでこんなに楽しいんだろう?

準備の方が楽しいと感じるなんて、人間の心理って不思議ですよね。祭りの前の準備の方が本番よりも楽しく感じてしまう人間の心理について調べてみました。

待つのが祭り

ことわざに、「待つのが祭り」というというものがあります。

その意味は、祭り自体はとっても楽しいものだが、その時はあっという間に終わってしまうもの。祭り本番よりも、祭りの日を待つ間の方が楽しく感じるものである、ということわざです。

つまり、現実よりもそこまでに至るまでの空想や想像を膨らませることの楽しさの方が大きいと感じるものだ、と言っているんです。

昔からあることわざでも言い表しているように、楽しみとはその物事自身だけではないことだと古来より人は感じている、ということなんですよね。不思議ですよね。

この心理とは、一体どんなものが働いているのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

祭りの準備で感じる感情とは?

祭りの準備をしていく間には、どんどん強く盛り上がってくる気持ちを感じるものです。その感情が、祭りの準備を楽しいと感じさせる理由にもなっているんですよ。

祭りの準備で、楽しさを感じさせる感情にはこんなものがあるんです。詳しく見ていきましょう。

面白いと感じる気持ち

人間は、物を作り上げることを面白いと感じます。自分の思い描いたものを現実に生み出したい、自分の考えていることを表現したい、伝えたい、という欲求を満たすことができるから、と言われています。

それは、小さな子供でも、誰に言われるまでもなく自然とクレヨンで絵を描いたり、積み木で何かを作ったり、と本能で楽しいと知っているからなんです。

祭りの準備には、飾り付けや出し物などの用意で必ず何かを作る作業があります。そして作るまでにも、イメージして想像力を働かせることがとても面白いと感じます。

面白いと感じること=楽しいんですね。

達成感

人間は、一つの目的に向かって基礎の部分から階段を上るように準備を積み上げていきます。祭りの当日に近付くにつれて、準備の様子も本番さながらに整っていくことでしょう。

計画してその通りに順調にいくこともあれば、遅れが出て苦労し躍起になって本番までに間に合わせるよう頑張ることもありますが、すべてをやり切った時には大きな達成感が得られます。

努力した後に訪れる達成感は、幸せな気持ちにしてくれますよね。そして、この幸福感は楽しさにもつながります。

期待感

祭りの当日のことを考えていると、無性にワクワクしてきますよね。人間は、楽しみにしていることを待つ時には過大な期待をしてしまいます。単なる準備作業でも、とっても楽しく感じてしまうものなんです。

祭りの当日は、準備の間の大いなる期待感通りになるかと言ったらそうでもなかったな、と感じることがあるために、準備の方が楽しかったと思うことが多いんですよ。

高揚感

祭り自体が非日常的なことになります。普段と違うイベントごとをする前の準備は、ただでさえ興奮することが多いものです。

メインである祭りよりも前に準備期間があるわけですが、この時の高揚感が強烈な印象として残ることがあります。強く新鮮に感じた高揚感は、後々まで記憶の中に留まり続け、祭り自体が終わる寂しさも相まって準備の方が楽しかった、という気持ちになりやすい、とのことなんですよ。

まとめ

祭りの準備は、仲間や役員と協力したり、時に意見がぶつかったりすることもありますが、準備作業を通して連帯感も生まれますよね。頑張って作業をして当日にこぎつけた時の清々しさは得も言われぬ気持ちがします。

祭りの当日の時間は、なんともあっという間に過ぎてしまいます。祭りって、本番に至るまでの準備の楽しい気持ちも含めて祭りなのかな、と感じました。準備が楽しいのも祭りのいいところですね。

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