私が住む街は、昔から梅の花と縁が深く
山手に行くと、大きな梅林があり
街の花もシンボルマークも、梅の花です。
そんなせいか、街中あちこちに
梅の木が見られ、春浅い頃の目を
楽しませてくれています。
たまに梅林近くで、植木市があり
見に行くと、とても多くの盆栽が
売られていました。
初心者向けに、盆栽教室もやっていて
どうやら、梅の盆栽の育て方を
教えてくれるようでした。
話を、横から聞いていると、
梅は強くて花付きも良く
盆栽初心者には、オススメなのだそうです。
ちょっと興味を惹かれたので
初心者向きの、梅の盆栽の育て方を
調べてみることにしました。
1年中楽しめる 梅の盆栽
梅と言っても、その種類は多々ありますが
白梅、紅梅、しだれ、それから1本の木から
紅白の花が咲く、咲き分けと分類されます。
しかし、そのどれもが、基本的には
同じ育て方をします。
梅の盆栽は、1月~3月は花を愛で、
花が終われば、葉姿。
葉が散れば、寒樹と姿を変えて行きます。
置き場所は、春から秋は
風通しの良い、よく陽が当たる場所に。
冬は、風や霜が避けられる
陽だまりなどが良いでしょう。
室内で観賞する場合は
春から秋は2~3日、冬は1週間を目安に
冷暖房が、直接当たらない所に。
乾燥を嫌いますので、水やりは
乾くたびに、充分にいたしましょう。
特に、蕾から開花時は切らしてはいけません。
また、年間を通して肥料を与え続けないと
花が多く咲いても、枝の先にしか
芽が出なくなります。
梅の花が終わったら 剪定をしましょう
「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」
という言葉が、あります。
梅は、切る事によって、枝の数が増え
花も多く咲くようになりますので
剪定は、欠かせません。
剪定を行うのはは、花が咲いた後で、
この時期を利用して、全体の形を整えます。
この頃から、新芽が出て来ます。
新芽の位置は、枝元ですので、
2~3芽を残して枝を切ります。
新芽はとても小さいので気を付けましょう。
剪定の動画を見つけましたので
参考にして戴くと、わかり易いでしょう。
【盆栽の育て方】 梅の新芽を切る場所
インテリア盆栽工房BonCyu
剪定の後は 梅の植え替えをします
若木は、成長が早いので1~2年に1度、
老木は、もう少し間を開けて構いません。
時期は3月末までを、目安としましょう。
その時に、長く伸びた根を切り詰めます。
用土は、水はけが良く保水性が高い物にします。
底に、赤玉中流を敷いて、
腐葉土を、1割程混ぜた桐生砂を
薄く敷いてから、梅を植えます。
梅は、根元を用土に
しっかり馴染ませるように固定しましょう。
その後は、用土に苔か化粧砂を張ります。
最後は、鉢底から流れ出るぐらい
水を与えます。
6月頃に 徒長枝を切ります
徒長枝とは、真上に伸びた枝の事です
6月頃に、勢いよく伸びて来ますが
花芽が付かない枝なので切り詰めましょう。
切り方は、枝元から葉を2枚残して切ります。
こうすると、残した葉から新芽が出て
枝数が増え、花芽が出る事もあります。
花芽は、8月頃に出て来ますので
それまでに、切った後に出て来た枝を
充実させましょう。
その為に、徒長枝を切るのは
6月初旬に、やってしまいましょう。
梅は どうやって増やすのか?
植木市の、盆栽教室では
挿し木用の枝を、配布していました。
梅の増やし方は、
古枝を、密封挿しにすると
成功率が高いようです。
密閉挿しというのは、挿し木だけでは
発根しにくい時に,挿し木床を、
ビニールなどで覆い、湿度を上げる方法です。
他に、実生を植える方法もあります。
盆栽は、花が終わったら、摘みますので
実が成ることはありません。
でも、実梅なら種も手に入れ易いので
寒くなる前に植えると、
春に芽が出るかも知れません。
完熟の梅なら、種の殻を割って
「天神様」と呼ばれている、
中身を植える方法もあります。
まとめ
梅の盆栽の育て方の、手順としては
-
1.花の後に剪定
2.植え替え
3.徒長枝切り
育てる際の注意としては
- 陽当たりの良い場所に置く
- 水やりを充分にする
- 肥料を絶やさない
梅の盆栽は、手を掛けただけ
花数や、枝や葉が増えます。
寒い時期に、清楚な花を楽しむ為には
こんなに、手間ひまが掛かっていたのかと
びっくりした次第でした。