職場の同僚のMさんは、
とにかく電話中の声が大きい人です。
普段はそうでもないのに、
電話になるととたんに、
声が大きくなります。
隣に座っている私は、自分が電話中の時は、
相手の声がほとんど聞こえません。
そこでM君が大声で話しているときに、
自分の片耳をふさいで、
相手の声がよく聞こえないことをアピール。
でも、Mさんは電話で話すのに夢中で、
一向に気が付きません。
職場の人間関係も大事なので、
「電話の声が大きくてうるさいから、
もっと静かにしゃべって。」
といえる自信がありません。
困ってしまった私は、
上司のA子部長に相談してみました。
A子部長はきさくで、
いつも親身になってくれます。
今回のことも部長なら、
相談にのってくれそうです。
電話の声が大きい原因
私「部長、Mさんの電話の声が
とっても大きくて困ります。
でも、はっきり注意したら
角が立ちそうですし。」
部長「電話の声が大きい原因は、
大きく分けてふたつあるわね。
一つは性格的な物。
二つ目はなんらかの理由で、
相手の声が聞き取りにくい場合よ。」
私「性格的な物があるのですか？」
部長「話し方に自信がないから、
それをカバーしようとして、
無意識に電話で声が大きくなるのよ。」
私「そうなんですね。」
部長「それにもうひとつあるわ。
相手の声が聞き取りにくいと、
相手が小さい声でしゃべっていると、
思いこんでしまうのよ。
自分が大きい声を出せば、
相手も大きい声をだしてくれると思い、
ついつい大声になってしまうのだと思うわ。
私「そういう原因があったのですね。」
部長「どうしたらいいか、
考えて見ましょう。」
電話の声の大きい人への対策
部長「相手の声が聞き取りにくいので、
声が大きくなるのだから、
受話器の音量スイッチをあげてみて。」
私「それは気が付きませんでした。」
部長「相手の声がよく聞こえるようになれば、
もしかしてMさんの声が、
小さくなるかもしれないわ。
それからもうひとつ、本当は
ハッキリ言いたいのだけれど、
角が立つからはっきりいえないのね？」
私「そうなんです。」
部長「それでは上手な言い方を、
考えて見ましょう。
このように言ってみて下さい。
『Mさんて、とても通るいい声ですね。
相手にも十分通るいい声なので、
少し話すトーンを下げてみても、
十分聞こえると思いますよ。
もう少し小さめの方が逆に相手に、
聞こえやすいかもしれないですね。
相手の声が聞こえにくい時は、
小さい声でゆっくりはっきりしゃべると、
相手もはっきりしゃべってくれるらしいです。』
といってみて下さい。
相手のプライドを傷つけずに、
言いたいことを言うのは、
とても難しいわ。
でもこのような言い方なら、
きっと角も立たないでしょう。」
私「できるかしら。」
部長「ぜひ試してみて。」
まとめ
Mさんが席をはずしている間に、
受話器の音量スイッチを、
最大にしておきました。
またMさんが電話で話した後に、
Mさんのプライドを傷つけないように、
部長に言われたように言ってみました。
良く通るいい声といわれたことに、
気を良くしたのかMさんは、
ニコニコしていました。
「ついつい大きい声になってたかな？
ハハハ。」
と笑っていました。
数日して、Mさんは若干、
電話中の声が小さくなったような気がします。
私も言いたいことが言えたせいか、
あまり気にならなくなりました。
職場の人間関係はとても大事です。
これからも円滑な人間関係を築けるように、
配慮しながら仕事をしたいと思っています。
