義務教育!無償の範囲は一体どこまで?

雑学

我が家には、小学生と中学生の子供がいます。

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いやはや、子供を育てるのって、お金がかかる!
今でも思い出すのが、入学シーズンの出費!

制服などの準備品の購入のために、かなりの
お金が手元から離れていきました・・・。

一気に出費することもあれば、学校に通う間、
集金や引き落としの機会も結構あるものです。

月初に、引き落とし不能にならないよう、
通帳を確認するのが、私の毎月のルーティン!

とは言え、小中学校の義務教育の期間は、
学校にかかる費用は無償、と聞いたことが
あります。

テレビなどでは、義務教育期間の給食費
滞納が問題になったりしてますもんね。

しかし、この「無償」の意味をどう受け取るか、
具体的なことって、よくわかってないのかな、
と、自分でも感じることがあります。

本当の意味での、「義務教育が無償」って、
一体、どこからどこまでの範囲なの?

今までしっくりこなかった疑問を、すっきりと
解消するために調べてみましたよ!


義務教育についての権利とは?

日本では、国民の誰もが等しく教育を受ける
権利がある、と憲法によって定められています。

日本国憲法 第26条第1項

すべての国民は、法律の定めるところにより、
その能力に応じて、ひとしく教育を受ける
権利を有する。

この、「教育を受ける権利」には、2つの意味が
あります。

国民の全てが、自己の成長のために教育を受ける
権利を侵害されない、という意味と、

国民が国家に対して、適切な教育の場を要求する
権利がある、ということを示していますよ。

特に子供の教育に関しては、子供の能力などに
適した学習を受けることができる、ともされて
います。

このように、第26条1項では、教育を受ける
権利が保障されていますが、更に2項には、

日本国憲法第26条2項

すべての国民は、法律の定めるところにより、
その保護する子女に普通教育を受けさせる
義務を負ふ。

義務教育はこれを無償とする。

と、記されています。

2項では、「その保護する子女」とあるように、
親権者は、子供に教育を受けさせなければ
ならない、となっています。

私達が当たり前にように、子供の頃に学校に行き
また私たちの子供達も、そうしていることは、

この国の憲法によって、守られている権利の
ひとつなのですね。

更に、2項の「義務教育はこれを無償とする。
とありますが、この一文でどんな解釈をして
よいものか、悩むところですよね。

この「無償」の解釈は、どんなことを意味して
いるのか、過去に興味深い判例があるんですよ!

義務教育はすべてが無償なのか?

無償」という言葉に、大きな期待を持つ
保護者はいるのではないか、と私は思います。

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世間を騒がしている、給食費の未納問題。
なぜ、学校からの請求を拒否しているのか?

その言い分には、「義務教育は無償である。」
の一文を、勝手に解釈しているからなんですね。

この一文が、広い意味を持たせていることを
決定づけたのが、昭和39年の裁判です。

公立小学校に通う子供を持つ保護者が、
第26条2項を盾に、争った裁判です。

「義務教育は無償なのだから、今まで支払った
教科書代を返還して欲しい。」

との要求をしたのですが、ここで改めて「無償」
意味を、世間に広めた判決が下されましたよ。

結果は、無償=「授業料を徴収しない
ということなんです。

原告側の保護者は、この時敗訴となりました。

しかしながら、現在では法律により、教科書は
無償で配布されるようになりましたよ。

本当にありがたいことですよね。

しかし、授業料が無償という言葉も、何だか
よくわからない

具体的な範囲があると、もっと理解できますよね。

義務教育の無償の範囲とは?

実際、現在小中学校に通わせている身ですが、
コレは無償である、と実感できるものも
あります。

例えば、

  • 授業料や先生の人件費
  • 水道光熱費
  • 施設管理費
  • 通信費など

耐震工事もありましたが、もちろん修繕費
請求されませんし、夏場のプールの水道代も。

冬場の暖房費も、運動会や音楽会で使う備品
純粋に教育に関わる経費は、無償である、と
感じています。

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しかし、副教材については別なんですよね。

小学校では、学年ごとに購入しなければならない
ものが多くありますよね。

ひとつ学年が上がると、新しいことを学習して
いくことになります。

体操着・プールセット・絵の具セット・ピアニカ・
習字セット・リコーダー・裁縫セットなど。

個人持ちで使っていかなければならない物は
個々で購入します。

ノートや鉛筆も、個人なりに使うペースがあり、
たくさん勉強すれば、それだけの数が必要です。

中学校に通っていれば、辞書や問題集も。

確かなことは、授業料が無償であること。

給食については、学校給食法にもちゃんと
定められていますよ。

バランスの取れた給食を提供することが、
教育の一環であることなんです。

この給食に関わる人件費や光熱費、配送料など
保護者にとっては無償なんです。

しかし、学校給食法にあるように、「食材費
だけは、保護者の負担になるのです。

おおよそ、第26条2項の意味合いの本質
見えてきたのではないでしょうか?

まとめ

義務教育が無償である、という言葉の意味には
こんなにも多くの情報が詰まっているのですね。

無償という言葉が、どれだけの範囲を指し示して
いるのか改めて実感し、義務教育のありがたさ
感じました。

私にとっても、子供の教育費について真剣に
考える機会になりました!

やってもらって当たり前、と感じてしまいがちな
義務教育のあれこれ。

保護者としても、背筋が伸びるような
気持ちですね。

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